★安倍政治の是非問う北海道5区衆院補選ー(植草一秀氏)

3月18日に開催された

オールジャパン平和と共生

https://goo.gl/an1qUp

主催

「安倍政治を許さない!参院選総決起集会」

の第1部を中心に収録した動画映像を市民メディア

NPJ(News for the People in Japan)
http://www.news-pj.net/movie/39233

が公開くださっている。

NPJ代表で弁護士、山梨学院大学教授の梓澤和幸氏には3月18日の集会でご発言をいただき、

このほどオールジャパン平和と共生の顧問にもご就任いただいた。

梓澤和幸氏は日本ペンクラブの理事ならびに平和委員会委員長を務められている。

その日本ペンクラブ平和委員会が4月30日に

シンポジウム「平和と文学」

を開催する。

神田神保町にある東京堂書店 東京堂ホールで開催されるシンポジウムで、

定員100名のシンポジウムである。

参加には事前申込が必要で、往復はがき、または電子メールのいずれかでの申し込みが必要になる。

定員になり応募次第締め切りになるため、参加は容易でないと思われるが、

本ブログ、メルマガにて告知をさせていただく。

本企画のプロデューサーであり、

当日のシンポでコーディネーター役を務められる梓澤和幸氏によるイベント紹介を掲載させていただく。

「世界は今、戦雲が垂れこむとき」という言葉が過剰な表現にあたらない不幸なときを迎えている。

このようなときに、文学は人間をどのように描いてきたのか、そのことを振り返ることは大切だと思う。

日露戦争が起こったとき、ロシアでは、トルストイが激しく皇帝、政治家、軍人を

キリスト教精神に悖るものとして非難した。

他方日本でも与謝野晶子が「君死にたまふことなかれ」という詩を書いて、

身を挺して戦争に行く弟とまた同様に戦場に送り出される兵士たちに、そして家族たちに命の尊さを訴えた。

その心の激しさは「すめらみことは戦ひにおほみずから出でまさね
(天皇陛下は戦場へ行かないが、人を殺せと教えしや)」と同じく、
国の最高指導者の戦争に赴く気持ちを批判した。

2つの国の文学者たちのこのメッセージは、

今、戦争が起こっている最中に発せられたことを思うと、粛然としたるを得ない。

石川達三は、南京大虐殺は行われたときに、

虐殺の事実はつぶさに知らされていなかったが、

提灯行列にわく人々の姿や、武勇伝と勝利だけを伝える新聞報道に疑問を感じ、

「戦争の中で人間はどのように日々を過ごすのか。この日本のありさまは真実ではない。

私がこの目で見た本当のことを伝えたい。」として、

1937年12月に従軍を希望し、現地に赴き、

「生きている兵隊」に残虐な日本兵の行為と中国の大地に広がる略奪を作家の眼で観察し尽くし、

それを1938年3月号の中央公論に300枚の小説として寄稿した。

中央公論は、発禁処分となり、中央公論社はやがて廃業に追い込まれた。

戦後この小説はベストセラーとなった。

このように文学者たちは真実をその本能で嗅ぎ分け、人々に筆の力で伝えてきた歴史を背負っている。

ならば、この時代に文学は人をどのように描いてマスメディアが決して伝えてはくれない

この世界の本当の出来事を表現すべきなのか。

そのような思いを込めて、私は、日本ペンクラブ主催の「戦争と文学」シンポジウムの準備に参加している。

まだ新聞などには書かれていないので、このイベントを知らない方も多いと思う。


日時は、4月30日(土)午後2時から、

会場は東京堂書店の東京堂ホール(東京都千代田区神田神保町1丁目17番地)である。

定員は100名と決して多くはなく、このような主旨に関心を深く寄せる方には、

お聞き落としのないように、お早めに事前申し込みをお願いしたい。

出演者は、

浅田次郎(著書に「終わらざる夏」、「歩兵の本領」、「獅子吼」、「一路」など)、

冲方丁(うぶかたとう、著書に「天地明察」、「光圀伝」など)、

志茂田景樹「黄色い牙」にて直木賞受賞)、

松本侑子(著書に「恋の蛍」、「赤毛のアン」の翻訳など)

である。

コーディネーターは弁護士の梓澤和幸が務めさせていただきます。

皆さまよろしくお願いいたします。

定員になり次第締め切りますのでご了承ください。


なお、日本ペンクラブ常務理事の高橋千剣破(たかはしちはや)氏があいさつならびに司会を担当、

日本ペンクラブ会長の浅田次郎氏が基調講演を行う。

詳細は日本ペンクラブ告知ページ

http://www.japanpen.or.jp/news/guide/post_580.html

をご覧いただきたい。

プレミアイベントであるだけに、申し込み締め切りは早いと思われるので、参加希望者はすぐに対応賜りたい。


話は変わるが、北海道5区の衆院補選の夢を見た。

私が北海道5区を訪問して人々に訴える夢である。

フレーズは、

「安倍政治を許さない!連合で闘う」

というものだ。

日本政治の潮流を変える上で、4月24日衆院補選の意味は重要である。

京都3区では民進党が共産党との選挙協力を拒絶するという。

馬鹿げた政党である。

主権者を第一に考えずに、自分の政党のことを第一に考える。

これが、民進党が主権者の支持を失う原因になっている。


いま必要なことは、

「安倍政治を許さない!」

と考える主権者の力、想いを結集することである。

参議院の1人区、衆議院の小選挙区制を踏まえれば、

政権与党に対峙する勢力の大同団結が何よりも大事である。

細事にこだわれば、大同団結は不可能だ。

だからこそ、

「小異を残して大同につく」

対応が重要なのだ。


安倍政治に対して多数の主権者が反対しているのは、

主権者の未来を左右する重要問題において、安倍政権が暴走を続けているからだ。

平和憲法を破壊して日本を戦争に積極加担する国に改変している。

安全性を確保できない原発稼働を推進している。

国民に不利益を与えるTPP参加に突き進んでいる。

県民総意を踏みにじって米軍基地建設を強行している。

格差拡大を積極推進している。

これらの政策路線に主権者多数が反対している。


安倍政治にブレーキをかけるためには、国会議席の占有率を引き下げなければならない。

そのためには、反安倍政権陣営が共闘することが必要だ。

その共闘を共産党が呼びかけているのに、民進党が拒絶している。

この姿勢を貫くなら、主権者は民進党を拒絶することになるだろう。


迫りくる参院選では、32ある1人区で与野党対決の図式を構築することが重要だ。

それは、主権者に明確な選択肢を与えるためである。

「安倍政治を許す」のか、

それとも

「安倍政治を許さない!」のか。

判断するのは主権者である。

主権者の前に、明確な選択肢が示されることが、

主権者による判断が正しく国会議席に反映される道である。


北海道5区の主権者は、必ず選挙に足を運ぶべきである。

安倍自民党は2012年12月の総選挙で、

「ウソつかない!

TPP断固反対!

ブレない!

日本を耕す!!自民党」

と大書きしたポスターを貼り巡らせた。

TPP断固反対!

重要5品目の関税を守ることを確約していた。

ところがいま、安倍政権は主権者との公約を全面的に破棄して、裏切りのTPP推進姿勢を鮮明にしている。

重要5品目の関税も多くの個別品目で撤廃される。

北海道の畜産農業、酪農が壊滅するのは時間の問題である。

北海道5区の主権者は、日本を守らない、北海道民を守らない安倍政権に

断固NO!

の意思を明示するべきである。


野党陣営のなかに、個別政策の方針で不一致点があるのは事実だ。

しかし、

「安倍政治を許さない!」

一点で一致を見るなら、その一点に焦点を絞って、

すべての主権者の選挙への参加を誘導して、主権者の判断を仰ぐべきである。

どの党が好きだとか嫌いだとかを論じる局面ではない。

「安倍政治の暴走を許す」のか

「安倍政治の暴走を許さない」のか。

その一点が問われる局面である。

すべての主権者に選挙への参加を呼びかけ、安倍政治の是非を問うべきである。

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