市村 悦延 · @hellotomhanks
9th Apr 2016 from TwitLonger
★ 32の1人区有権者は農家切捨て安倍政権にNO!ー(植草一秀氏)
衆議院のTPPに関する特別委員会の審議が紛糾している。
しかし、インターネット上の大手ポータルサイトはこの重要事実を伝えない。
代わりに政府は甘利明前経済相に関わるあっせん利得疑惑に関する強制捜査に乗り出した。
メディアがこの問題に時間を割くように仕向けているのだ。
原発、憲法、TPP、基地、格差
の5大問題のなかで、最もその影響が広範であり、かつ、重大であるのはTPPである。
TPPの影響は単に貿易にとどまらず、日本の諸規制、諸制度の全面にわたる。
そして、さらに重大なことは、TPPが日本の国家主権を奪うことである。
日本のことを日本が決められなくなる。
日本のことを日本の国民が決められなくなるのである。
TPPはグローバルに活動する強欲巨大資本が、日本を収奪するための枠組みであって、
日本の国民の利益を拡大するための枠組みではない。
TPPの恐ろしさは、TPPの入り口が不明確であるのに、
ひとたびTPPに入り込んでしまえば、そこから抜け出すことは難しく、
最後には悲惨な結末が待ち受けているという点にある。
第二次大戦直後にソ連に抑留された人々は、日本に帰る汽車だと思い、シベリア行きの汽車に乗り込んだ。
このシベリア行きの汽車がTPPなのである。
あるいはTPPは富士の樹海にたたえることもできるだろう。
この樹海に迷い込む前に日本の主権者を救わねばならないのだ。
TPP違憲訴訟は4月11日、第4回口頭弁論期日を迎える。
http://goo.gl/pCDmJk
これまでの訴訟期日には、TPP交渉差し止め、TPP批准阻止を求める主権者が多数参集し、
訴訟に実質的な意味を与えることと実現してきた。
私も原告の一人として毎回訴訟期日に参加してきた。
訴訟の会サイトから、
4月11日口頭弁論期日ならびに違憲訴訟の会の第2回総会についての案内を転載させていただく。
TPP交渉差止・違憲訴訟第4回口頭弁論期日及び第二回総会のご案内
当会は、東京地方裁判所に1582名の原告が提訴を行い、
9月7日、11月16日、2月22日に続き、4月11日が第四回口頭弁論期日となります。
当日、13時30分から裁判所正門入口前で門前集会を行いますので、
是非ともお集まりいただきたくご案内申し上げます。
当日は14時から抽選券が配付され、その後当選者に傍聴券が交付される予定です。
口頭弁論では、弁護団を激励し裁判官の反動的な対応を抑止するためにも、
多くの傍聴者参加が必要です。これまで3回の期日は、傍聴席が満席となりましたが、
今回も傍聴席を満席にするよう多くの原告、会員、一般の方にお集りくださいますよう、お願い申し上げます。
また、口頭弁論終了後、第2回総会を下記のとおり開催しますので、
会員の皆様のご参加をお願い申し上げます。
なお、裁判報告会は総会の場で行いますので、併せてご案内申し上げます。
記
1.日 時:4月11日(月)14時30分~
2.場 所:東京地方裁判所103法廷
3.当日スケジュール:
13時30分 東京地方裁判所門前集会(東京地方裁判所正門付近)
http://www.courts.go.jp/tokyo/about/syozai/tokyotisai/
14時00分 抽選券・傍聴券配付開始(東京地方裁判所入口付近(正門側))
※抽選に漏れた方は、衆議院第1議員会館 大会議室にご移動ください。
映画「遺伝子組み換えルーレット」の上映(抜粋)と、食の安全についての解説を行います。
講師:山浦康明(明治大学法学部兼任講師)
http://geneticroulette.net/
14時30分 第3回口頭弁論期日開始(東京地方裁判所103法廷)
4.期日の概要
①原告・代理人(弁護団)意見陳述
鈴木宣弘氏を予定
②今後の裁判の進行に関する議論ほか
5.TPP交渉差止・違憲訴訟の会 第2回総会
(1)日 時:4月11日(月)16時~18時
(2)場 所:衆議院第1議員会館 大会議室
http://goo.gl/N4MnYZ
(3)議 題:第4回期日報告、経過報告、2015年度決算報告、2016年度活動計画案、2016年度予算案など
これとは別に、3月30日に、TPP批准阻止に向けて国会前で座り込み行動、
TPP批准阻止総決起集会(憲政記念館)、請願デモを敢行した
TPP批准阻止国会アクション
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2016/04/330tpp.html
は4月21日(木)1200~1300に
衆議院第二議員会館多目的室で
「TPP批准阻止 4.21院内集会」
を開催する。
この日は、私からTPPの主要な問題点を解説させていただき、
TPP批准阻止に向けて行動されている国会議員から国会審議についての報告、
決意表明がなされる予定である。
TPP批准阻止に向けて、多くの主権者の参集をお願い申し上げたい。
マスメディアのTPP関連報道忌避の姿勢はすさまじい。
TPP交渉差し止め、違憲訴訟は、これまで3回の口頭弁論を行ってきた。
すべての口頭弁論期日に、数百名の主権者が参集し、傍聴券を求め、
さらに院内での報告集会などが行われてきたが、日本のマスメディアは、この重要事実をまったく報道しない。
TPPはグローバル強欲資本の利益極大化を目的とする、日本の諸制度、諸規制を改変する
強制力をもった枠組みである。
日本を収奪するための最終兵器であると言ってもよい。
まさに日本の諸制度、諸規制、国民生活を根底から破壊する
大量破壊兵器
である。
これを推進しているのは
グローバル強欲巨大資本=多国籍企業
である。
そして、日本のマスメディアは、このグローバル強欲巨大資本の支配下に置かれている。
メディアはスポンサー収入によって成り立っているが、
そのスポンサー収入の出所がグローバル強欲巨大資本なのである。
TPPが日本の主権者の利益を増大させるものであるならTPP批准を阻止する理由はない。
しかし、TPPが日本の主権者の利益を損なうものであるなら、日本の主権者はこの批准を阻止する必要がある。
TPPは関税交渉、関税取り決めの枠組みではなく、一国の諸制度、諸規制を統制する枠組みである。
そして、この諸規制、諸制度が、私たちの生活を隅から隅まで規定するものなのである。
その諸規制、諸制度が、日本の国民=主権者の利益のためでなく、
グローバル強欲巨大資本の利益増大のために改変される。
そして、その制度変更は、日本国民の意思にかかわらず、強制されることになる。
このような枠組みを、日本の政府が推進することは、まさに国民に対する裏切り、背信行為である。
メディアは日本がTPPに参加すると、
日本の国民は米国産牛肉のステーキを安く食べられるようになることしか伝えない。
しかし、その安い米国産牛肉のステーキが国民の健康を損なうものであるかも知れないのだ。
TPPの問題点を分かりやすく摘出している文書の代表は、
2012年12月総選挙に際しての自民党の公約である。
自民党はTPPに関して6項目の公約を明示した。
しかし、安倍自民党はこの6項目の公約を、ほぼ全面的に破棄しているのである。
ここに安倍政権のTPP推進行動がいかに背徳のものであるのかが鮮明に表れている。
自民党が明示した6項目の公約とは以下のものだ。
http://goo.gl/Hk4Alg
「わが党は、TPP交渉参加の判断基準を明確に示します。
TPP交渉参加の判断基準
1 政府が、「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対する。
2 自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れない。
3 国民皆保険制度を守る。
4 食の安全安心の基準を守る。
5 国の主権を損なうようなISD条項は合意しない。
6 政府調達・金融サービス等は、わが国の特性を踏まえる。」
この公約が全面的に破棄されている。
そもそも安倍自民党は2012年12月の総選挙に
「ウソつかない!TPP断固反対!ブレない!」
のポスターを貼り巡らせた。
それにもかかわらず、選挙から3ヵ月もたたない2013年3月15日にTPP交渉への参加を決めた。
そして、4月12日には、日米並行協議に関する日米合意を発表した。
この日米合意に、
米国製自動車輸入台数を2倍にすることが明記された。
2 自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れない
という公約が、いきなり全面的に破棄されたのである。
農業で問題とされたのは、
米、小麦、砂糖、肉、乳製品
を聖域として関税撤廃の除外とすることだった。
ところが、TPP最終合意では、
この5品目に関する586品目のうち174品目が関税撤廃とされた。
また関税が撤廃されなかった品目についても、7年以内に見直しすることが押し付けられた。
関税撤廃の除外項目とはされていないのである。
今年夏の参院選で勝敗の分かれ目になるのは32ある1人区である。
この32の1人区では、農業関係者の投票が結果を大きく左右する。
安倍政権が日本の農家を守らず、日本の食糧自給を守らず、
ただひたすら、グローバル強欲巨大資本の利益を追求し、
日本農業、日本農家を破壊しようとするなら、これら32の選挙区の有権者は、
安倍政権に対して不信任の意思を表明することになるだろう。
日本の農業関係者は、日本の農業関係者を冷酷に切り捨てる安倍政権に選挙でNO!の
意思を表示する必要がある。
自民党公約の3~6については、さらに重大な問題がある。
この点については、回を改めて記述することにする。