市村 悦延 · @hellotomhanks
24th Mar 2016 from TwitLonger
★テロ対策にはイスラム差別をなくせ、と唱えたピケティの慧眼ー(天木直人氏)
イスラム国のテロ事件が起きるたびに聞かれることは、どうしたらテロをなくせるか、だ。
私のところにもそういう問いが寄せられる。
明確な回答など誰も示せるはずがない。
もちろん私も示せない。
唯一はっきりしていることは、武力では解決出来ないということだ。
そんな中で、きょう3月24日の朝日新聞に掲載されていた、
3月14-15日付仏ルモンド紙におけるトーマス・ピケティ氏の指摘は慧眼である。
あの世界的ベストセラー「21世紀の資本」を書いたパリ経済学校教授のピケティ氏の事である。
彼はその記事の中で、やはり経済学者のマリアンヌ・バルフォール氏の詳細な統計分析を引用し、
欧州社会におけるアラブ・イスラムに対する差別と偏見の強さ、
そして、その結果もたらされるアラブ・イスラムの絶望さこそが、
彼らをテロに追いやる根源である、「イスラム嫌い」の衝動を抑えよ、と指摘している。
けだし慧眼だ。
日本人の専門家からは出て来ない分析だ。
そして、なぜそこまで、根拠のないアラブ・イスラムに対する偏見と嫌悪が生まれるのか。
それは、イスラエルのパレスチナに対する偏見と嫌悪にその根源がある。
私は自らの体験でそう確信してる。
パレスチナ問題の公正で永続的な解決が実現しても、イスラム国のテロはなくならないかもしれない。
しかし、パレスチナ問題の公正で永続的な解決なくして、イスラム国のテロは決してなくならない。