★原発・憲法・TPP・基地・格差の根っこはひとつー(植草一秀氏)

3月18日に開催された

オールジャパン平和と共生
https://www.alljapan25.com

主催

「安倍政治を許さない!参院選総決起集会」

は、

第1部が

「5(4)野党+主権者大連帯で安倍自公政権を打倒しよう!」

第2部が

「原発・憲法・TPP・基地・格差問題を考える」

で開催された。

第2部の憲法問題で登壇された弁護士で山梨学院大学教授の梓澤和幸氏が代表を務めておられる

NPJ=News for the People in Japan

http://www.news-pj.net/

さまが、第1部の全篇と第2部の1部を編集して動画を公開くださった。

「2016.03.18 オールジャパン平和と共生
「安倍政治を許さない!参院選総決起集会」

(決意表明ノーカット収録)」

http://www.news-pj.net/movie/39233

YouTube版はこちら。

https://www.youtube.com/watch?v=jBJiDnVgzJw


開会の言葉
01:26 原中勝征氏(前日本医師会会長)

第1部 決意表明(全編収録)

03:33 江田五月氏(民主党 最高顧問)

08:43 山下芳生氏(日本共産党 書記局長)

14:58 吉田忠智氏(社会民主党 党首)

21:30 篠原孝氏(民主党 衆議院議員)

26:29 小沢一郎氏(生活の党と山本太郎となかまたち 代表)

32:39 高田健氏(戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)


第2部

緊急事態条項について
41:52 岩上安身氏(IWJ代表)

格差&増税・集会アピール
51:36 植草一秀氏(総決起集会実行委員)では、時間の関係で集会アピール

ぜひご高覧賜りたい。

また、集会実行委員の高橋清隆氏が同氏のブログに記事を掲載されたので、ご高覧賜りたい。

「野党各党と市民が「安倍政権打倒」で気勢
 オールジャパン平和と共生」

http://blog.livedoor.jp/donnjinngannbohnn/archives/1896839.html

以下に、その内容を転載させていただく。

戦争と弱肉強食の政治路線からの転換を目指す「オールジャパン・平和と共生」が3月18日、

東京都文京区内で決起集会を開き、

野党各党代表と市民が夏の参院選での安倍政権打倒を誓うとともに、

各政策分野の専門家が原発・憲法・TPPなどの諸問題をめぐる安倍政権の危険性を解説した。

政権交代の最好機、大義は国民に

「オールジャパン・平和と共生」は、

戦争に加担し弱肉強食を推進する安倍政権の「戦争と弱肉強食」の政治を排し、「平和と共生」の政治実現を目指す主権者による連帯運動。

昨年6月に経済学者の植草一秀氏が開設したウェブサイトを起点として展開され、

同ウェブサイトが連帯運動のプラットフォームになっている。

昨年6月のウェブサイト創設による連帯運動始動後、

TPP、安保法制の勉強会などを開き、

10月には憲政記念館で800名を超す市民が集結して総決起集会を開催した。

主権者の25%が連帯すれば政権奪還が可能である現実を指摘し、野党候補の一本化を唱えてきた。

「安倍政治を許さない!」と題する今回の決起集会には、約1000人の市民が参加した。

第1部では、鳩山友紀夫元首相と共に連帯運動の最高顧問を務めている

前日本医師会長の原中勝征(はらなか・かつゆき)氏と

「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」の高田健氏のほか、

民主・維新グループから江田五月最高顧問と篠原孝衆院議員、

共産党から山下芳生(やました・よしき)書記局長、

社民党から吉田忠智(よしだ・ただとも)党首、

生活の党と山本太郎となかまたちから小沢一郎代表が出席した。

江田氏は「豊かで安定し、個人の自由がある日本ができたのは、

高い理想を掲げた憲法があったから」と戦後70年の平和路線を評価する一方、

「その枠組みを転換しようとする重要な節目に差し掛かっている」と警告。

「安倍政権の暴走を絶対食い止める1点で野党全てが手を組んで頑張らねば」と訴えた。

山下氏は、参院選32の1人区のうち、

この日決まった長崎を含め7つの選挙区で統一候補が実現したことを報告し、

「衆院選小選挙区でも候補者を調整したい」と意欲を示した。

「ここまで1つになれた一番の力は、国民の皆さんの世論と運動。

『野党は頑張れ、野党は共闘』と国会前や全国各地でデモをし、コールを上げ、

私たちの背中を後押しし、野党間にあった壁を壊してくれた。

これほどまで国会と市民が連携したことはなかった」と振り返った。

「自公対民共の闘いと言うが、私たちが力を得ているのは、民主党と共産党だけではない。

自公対野党5党プラス市民・国民の連合。

憲法壊して、戦争法を強行して、立憲主義を壊した。

これを廃止し、取り戻す。

国民にとってこれ以上の大義はない」と胸を張った。

吉田氏は

「皆さんの後押しで、5党が結束することができた」と述べ、

結党20年目となる2月の党大会に初めて共産党の志位委員長と小沢氏が来てくれたことを報告した。

「7選挙区で共産党が候補者を取り下げてくれ、共闘が加速してきた。

同日選挙を想定し、衆院295区で候補者を絞り込むために全力を挙げる。

私たちは接着剤、要石の役割を果たす決意。憲法違反の国民の命と暮らしを守らない、

目的のために手段を選ばない安倍政権を終わらせるために」と意気込んだ。

篠原氏は

「吉田党首には、接着剤と言わずに中に入ってもらった方がいい。

つまらないことは忘れ、大同団結していかなければ」と返した。

09年の政権奪取を振り返り、「奪い返したのは自社さ政権をつくった亀井さんと、

07年の参院選で農業者戸別所得補償を引っ提げて29の1人区をビール箱に乗って回られた小沢さん。

今、同じ状況が起きている。32の1人区で雪崩現象が起きて、勝てるのでは」と期待を込めた。

小沢氏は、安倍政権が解散・総選挙に打って出る可能性に言及。

「自民党は衆参同日選挙で野党をせん滅させたいと思っているが、

私たち5党は互いにいいだの悪いだの、好きだの嫌いだの言っていたのでは自公に勝つことはできない。

本当に心を1つに力を合わせれば、絶対国民の信頼が野党に集まる。

だから恐るに足らずで、ダブル選挙こそ一気に政権交代させる最大の機会」と

解散・総選挙に受けて立つ構えを見せた。

高田氏は、学生らと共に闘った昨年の新安保法案反対の国会前デモを振り返るとともに、

「SEALDs」など5団体と市民連合を結成し、国政選挙を視野に入れた政治団体を模索していることを報告。

29日に「戦争法」が施行され、関連する政令が閣議決定されることへの危惧を表明し、

「こういう時代が来たのだから、私たちは国会議員としっかりと連帯しながら、

安倍政権の戦争する国づくりに反対する運動を強めたい」と宣言した。

各党代表ら7人は手をつなぎ、参加した市民とともに、

集会実行委員長を務める植草氏が「迫る参院選は安倍政権自公勢力対5野党プラス市民の戦い、

自公勢力対オールジャパンの戦いになる」とした上で、

同氏の発声により

「安倍政治を許さない! 主権者のための政治を取り戻すために団結して頑張ろう」と唱和した。


高橋清隆氏の記述を転載するかたちで、第2部の内容を紹介させていただく。

棄権者糾合し、大きなうねりに[基調講演]

第2部は、鳩山友紀夫元首相の基調講話と加藤好一生活クラブ生協連合会長のあいさつの後、

わが国が直面する政策課題について専門家や文化人などが解説した。

鳩山氏は、2014年の衆院選で1700万人の棄権があったことを取り上げ、

「これは自民党に投票した数と同じ」と指摘。

「どの党に入れたらよいか、定まらなかったから」と自身の責任を省みながら、

「野党5党の協力はすばらしいこと。

政治関心のない方に『そうじゃない、倒せるから』と伝えていただき、

大きなうねりを起こそうではないか」と呼び掛けた。

鳩山氏は政治が抱える諸問題にも言及。

とりわけ格差拡大について、

「米国では上位1%が99%を生み出している。

そのような国を模した経済政策はやめさせるべき」

と主張。

憲法改正について

「国民の権利を強めるための改正ならいいが、国の権限を強める改正は絶対に許すわけにはいかない」

関連死者の思い踏みにじる再稼働[原発]

原発問題については、作家の落合恵子氏が講話し、

元京大助教の小出裕章氏と

「福島応援プロジェクト茨城」事務局長の小張佐恵子氏のメッセージが紹介された。

落合氏は、原発事故後の福島で触れ合った人々とのやり取りを紹介。

「娘夫婦の家などを転々とした90代の女性が『年寄りは足手まといになるだけ。

私はお墓に避難します。お元気で』と遺書を残した。

安倍さんは自らの命を絶った人、避難する中で命を奪われた人たちの思いを踏みにじっている」

と述べ、再稼働を批判した。

さらに落合氏は、米国大統領選で共和党候補のドナルド・トランプ氏の暴言や

差別意識を日本のメディアが笑っていることに触れ、

「おかしい人なら、日本にもいるじゃないか。どうしてそのことを言わない。

首相とご飯を食べてそんなにうれしいのか。

どんなに小さくても、誇りをなくしたらジャーナリズムとは言えない」

とテレビ・新聞報道を批判した。

小出裕章氏の以下のメッセージが読み上げられた。

本日の集会にご参加くださった皆さん、ありがとうございます。

「私は人生の大半を原子力の場で生きてきました。

当初は原子力平和利用に夢を抱き、原子力発電を推進したいと思いました。

しかし、ごく初期に原子力だけは許してはならないと思うようになりました。

なぜ、私がそうなったかといえば、もちろん原子力が抱える破滅的な危険性がありましたし、

それはすでに福島第一原子力発電所事故で事実として示されました。

しかし、私が何故、原子力に抵抗しようと思ったかといえば、

それは原子力が抱える技術的な問題のためではありません。

それは原子力が徹頭徹尾差別的であるが故で、

「オールジャパン、平和と共生」が掲げている原発、憲法、TPP、基地、格差の各問題に通底していることです。

この場に参加してくださっている皆さんにたいしてメッセージをお送りする立場に私があるとは思いません。

でも、次の国政選挙はとても大切だと私は思います。

昨年7月18日に、私は「アベ政治を許さない」のポスターを掲げて、

今私が住んでいる街・松本の駅前に立ちました。

11月3日以降は毎月3日に立っています。

次の選挙では何としても安倍自民党を退陣の方向に行かせたいと願います。

そのためには、ただ一点それだけのために連帯する必要があると思います。

この集会にご参加くださっている皆さんがそれぞれの個性を生かして活動してくださることを願います。」


主権者がつくる平和[憲法]

憲法問題については、NPJ代表の梓澤和幸弁護士と伊藤塾塾長の伊藤真弁護士が講話した。

梓澤氏は、防衛相を務めた石破茂地方創生担当相がBS番組に出演した際の話を紹介。

石破氏は、キャスターに自衛隊と軍隊の違いを問われ、

「自衛隊員は自衛隊法で7年しか処罰されないが、軍は言うことを聞かない人を死刑か無期、

または懲役300年にできる」

と得意顔で答えたという。

「あなたの孫、あなた自身が米国の兵隊となって人を殺し、殺される。

これでいいのかという人を増やすため、こういう情報を家に持ち帰り、

関係ないと思っている家族や近所の人に伝えることが大切」

と訴えた。

伊藤氏は、「安倍政治を許さない」のバッジを付けて登壇。

「まだ自由に物が言える社会だ。徹底的に使わないと」

と促し、憲法前文を紹介した。

「『自由のもたらす恵沢を確保し』とは人権の保障、

『政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意』とは戦争放棄を指す。

それぞれ共生と平和に当たり、この2つの目的を達するために国民主権が存する」

と解説した。

「これは13条の幸福追求権でさらに具体化されている。

その政治への表れが民主主義。

国は与えられるものではなく、私たちがつくり上げるもの。

法の論理・法による支配に基づくもので、誰か一人に支配される国を目指しては来なかった。

安倍による支配はとんでもない。

私たち一人ひとりが主権者として国をつくらなければ」

と述べた。

以下は次号に掲載します。

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