★前代未聞の米大統領選挙の混迷ー(天木直人氏)

きょう3月13日の東京新聞でジャーナリスト木村太郎が「太郎の国際通信」で書いている。

 今度の米国の大統領選挙は前代未聞の混乱になるかもしれないと。

 トランプ候補が大統領になるかもしれない状況を言っているのではない。

 本命のヒラリー候補が大統領になれないかもしれないと書いているのだ。

 そしてその理由が、国務長官時代に私的な電子メールで公務に関わる通信を行った、

いわゆる「メールゲート」疑惑にあるという。

 ワシントンポスト紙が報じたと言う。

 「不注意だったが、機密は漏れなかった」という釈明が、

ここにきて国務省や米連邦捜査局(FBI)の捜査で、

4-5通の「最高機密」、22通の「極秘」の内容が含まれていることがわかったと。

 FBIは私的メールの構築に関わった国務省係官から訴追免除と引き換えに詳しい証言を得ていると。

 ヒラリーとその補佐官たちは、機密違反を知っていながら私的メールでやり取りしていた事が分かったと。

 そして木村太郎氏は書いている。

 共和党寄りのFOXニュースは、「ヒラリー氏は提訴されるだろう」という見方を伝えたと。

 FBIが起訴の方針を固めても、司法長官がオバマ大統領の止める事も有り得る。

 しかし、その場合でも議会がヒラリー訴追に動くかもしれない。

 それが7月の民主党大会の前ならば、サンダース候補が選ばれ得る事になる。

 もし7月の民主党党大会でヒラリーが指名された後ならば、

民主党は急きょ代わりの候補者を探さなければならなくなると。

 木村太郎氏が言う、「米国の大統領選史上前代未聞の混乱になる」という意味はこういうことである。

 はたしてメールゲート疑惑はそこまで発展するだろうか。

 私はそうなることを期待する一人である。

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