★安倍首相は祖父岸信介を信奉という。だがどれだけ岸信介を知ってるか。
岸信介の自由に対する考え方「国土も国民も守らなければならないでしょう。
しかし、煎じ詰めれば、守るべきは人々の自由」ー(孫崎享氏)

安倍政権は戦後の首相の中で、最も自由を抑圧している首相である。

大手マスコミを委縮させ、秘密保護法を成立させている。

民主主義の基本である報道の自由は安倍政権になって急速に悪化し、

昨年は「国境なき記者団」の評価で、日本は世界の61番目である。

昨年12月は、日程が決められていたにもかかわらず、国連の調査を拒否している。

こうして安倍政権下、自由はどんどん圧迫されているが、

安倍首相が尊敬している祖父の岸信介元首相は『岸信介証言録』で次の発言をしている。

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「国土も国民も守らなければならないでしょう。

 しかし、結局煎じ詰めれば、守るべきは、人々の自由ということになるんじゃないかとおもうね。

 国民の自由を守るということが、本体じゃないだろうか。国土を守るということではなくってね。

国土さえ守れば。われわれの自由が踏みにじられてもいいのかということになる。

そうじゃなしに、結局は国土も国民も天皇制もあるだろうけど、

われわれの自由を擁護するという事が究極の目的ではないだろうか。

ただ生きていくだけでは意味をなさないんで、自由が行われてこそ生きる価値があるんだ。

自由を脅かすあらゆるものを排撃して、自由を防衛していくことが結局は政治の基礎だと思うんだよ。

(岸さんは一方ではいわゆる国粋主義をお持ちになりながら、

他方では、外敵から守らなければならない一番の価値は、

むしろ天皇よりも自由だということもおっしゃるわけですね。

そこら辺の考え方はどこからきているのでしょうか。)

 巣鴨の敬虔は、やはり大きいと思います。

 私は官僚生活においてもその他の生活においても、現実問題に忙しく取り組んできた者ですから、

ゆっくりと心鎮めて考えるということが小くなかったんです。

 ところが、巣鴨プリズンの三年三月というものは、自分を省み、

同時に物事の真髄について思いを潜めるというかね、そういう時間を与えられたのです。

 自由と言うものに対する本当に強い信念的なものがつくり上げられたのは、

やはりあの監獄生活だな。

一切の自由が奪われていた監獄生活が自分に考える時間をもたらしてくれたように思うんです。」

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