市村 悦延 · @hellotomhanks
27th Feb 2016 from TwitLonger
★シャープ救済の産業改革革新機構と距離を置いていた官邸ー(天木直人氏)
シャープの買収劇について私は見誤っていた。
隠れ債務が発覚して鴻海のシャープ買収が不透明になった事ではない。
そんなことは誰も予想していなかったに違いない。
もし、産業革新機構がシャープとの交渉権を手に入れたとしても、再交渉を余儀なくされていただろう。
それどころか、そんな事も見抜けなかったのか、という批判を浴びるだろう。
産業革新機構は引き受けなくてよかったのだ。
かくて、シャープ買収劇は鴻海の勝ちで決まったと書いた私の結論は、尚早であったことになる。
しかし、私が見誤っていたと書いたのはその事ではない。
官邸は決して産業革新機構に対し、シャープを鴻海の買収から守れ、と指示していなかったのだ。
私が見誤っていたと書いたのはそのことだ。
きょう2月27日の読売新聞がこう書いている。
「日本政府が(産業革新)機構の後ろ盾となって外資排除に動いているのであれば時代錯誤だ」
との論調の記事が各紙に載った。
政権批判につながりかねない事態に官邸が反応した。
鴻海の金額引き上げを報告するため官邸に走った経産省の局長は、
「あまり無理をするな。ダメなら日台連携も模索しろ」と言い渡された・・・
以降、産業革新機構を所管する経産省も官邸の意向に追従せざるを得ず、
産業革新機構は「孤独な敗戦」を受け入れざるを得なかった・・・とその読売新聞の記事は書いている。
このことから何がわかるか。
安倍・菅が牛耳る官邸は、メディアにあらわれる批判に敏感であり、
細心の注意を払ってメディアの記事を見ているということである。
裏を返せば、安倍官邸は安倍批判を書くメディアに神経をとがらせているということである。
だから大手新聞は官邸に圧力を感じ自主規制するのだ。
だからそれをしない日刊ゲンダイばかりを安倍首相は名指しで言及するのである。
日刊ゲンダイは、今後もどんどんと官邸から注目される記事を書いてもらいたい。
私もお抱えコメンテーターとしてどんどん協力する。