★USJの沖縄進出を支援し続ける菅官房長官の不誠実-(天木直人氏)

出来過ぎた芝居だ。

 宜野湾市長選挙が終わったと思ったら、

すぐに「USJは沖縄進出の撤回を検討している」というニュースが流れた。

 いうまでもなく、USJの沖縄誘致は

菅官房長官が画策した「沖縄の経済振興策」という名の選挙対策だった。

 その振興策が、選挙が終わったとたん、出来ないという。

 選挙公約はまっかなウソだったということだ。

 しかし、私がここで言いたいのはその事ではない。

 菅官房長官は2月18日の記者会見でこう言ったらしい。

 「報道は承知しているが、USJと県の間で進出の検討が進められていると認識している」と。

 「(政府として)全面的に支援する方針に変更はない」と。

 ウソの上塗りだ。

 そうでなければアスベスト問題の深刻さを無視した暴言だ。

 USJの跡地がアスベストに汚染されていることがわかった、

そんな場所に娯楽施設をつくれるはずがない。

 こう書いたのは日刊ゲンダイだった。

 日刊ゲンダイは安倍政権の「愛読紙」であることは、

安倍首相みずから国会答弁で認めているほどの周知の事実だ。

 この記事を読んでいないはずはない。

 アスベスト汚染を知りながら、なお菅官房長官は政府支援までしてUSJを誘致するつもりか。

 それとも、調査をした上で、日刊ゲンダイの記事はウソだ、アスベスト汚染はない、とでも発表するのか。

 USJは、アスベスト汚染はないと政府が証明しないまま、なおそこに娯楽施設をつくれるのか。

 いずれもあり得ない話だ。

 困難な事を百も承知で、公約違反の批判を恐れて、USJ進出撤回はまだ決まっていないと言い続ける。

 そんな菅官房長官はつくづく不誠実な政治家であると思う。

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