市村 悦延 · @hellotomhanks
25th Jan 2016 from TwitLonger
★「フォードの日本完全撤退」報道から見えてくるものー(天木直人氏)
昨晩のテレビ報道に次いで、今朝の各紙がいっせいに報じた。
米自動車大手のフォードが日本から完全撤退すると発表したと。
その理由がわかりやすい。
「収益性確保に向けた合理的な道筋が立たず、
投資に対して十分な収益は見込めないと判断した」(1月26日読売)というのだ。
要するに少子化で購買力がなくなってきた日本では、将来を見通しても売れない、もうからない、ということだ。
アベノミクスに対する強烈なダメだしではないか。
中国経済がいくらバブルがはじけたと言っても、中国からの撤退はありえないだろう。
しかし、私がこのニュースで驚いたのは、日本経済がフォード社に見限られた事ではない。
このような重大な発表をフォードが社員宛てのメールで公表したことだ。
日本政府(経済産業省)にとってこれほど重大な政策決定であるのだから、
普通ならば日本政府に内報するはずだが、それがなかったのだろうか。
そこまで日本政府はフォード社に軽んじられているというのか。
あるいは通報されていても、都合の悪い情報だから、日本政府がそれをメディアに伝えなかったのか。
メディアもメディアだ。
このような重要な動きを全く察知していなかったとでもいうのか。
日本政府から官製情報を垂れ流してもらわなければ、何も書けなくなってしまったとでもいうのか。
これほど大きなニュースにもかかわらず、各社の報道はどれも同じように小さい。
これがメディアの独自調査で得たスクープなら大見出しで報じたに違いないが、
フォード社の社内メールをコピーして書くのだからそれもそのはずだ。
何から何まで、いまの日本を象徴するようなフォード社日本完全撤退のニュースである。