★野党は日本語の正訳がないTPP協定を徹底追及せよー(天木直人氏)

国会質疑の報道を見て、たちどころに、

これではまたしても不毛な国会に終わると、うんざりさせられた。

 民主党の岡田代表が選挙目当てのばらまき予算だと追及したら、

その批判はブーメランのように民主党に跳ね返るぞと、安倍首相に逆襲されている。

 TPPの経済効果を示す数字はでたらめだと共産党の井上議員が質問したら、

安倍首相はその批判は当たらないと一蹴した。

 このような一般論の質問をいくら繰り返しても意味はない。

 代表質問なら仕方がないとしても、これから始まる予算委員会では、

もっと逃げ場のない鋭い質問をしなければいけない。

 たとえばTPPだ。

 きょう1月8日の読売新聞が書いていた。

 大筋合意したTPPについて、

2月上旬にもニュージーランドで参加12カ国代表が集まり署名が行われると。

 そのために今参加12カ国は協定文の最終調整を行っているところだと。

 そこで思い出されるのは、我々はTPPの大筋合意しか知らされず、

TPP協定の全貌を一度も見た事が無いという事実だ。

 それだけではない。

 TPPは英文のほかにスペイン語も正文とされているのに、

米国についで圧倒的に大きい経済力を誇る日本の日本語は、正文とされていないという指摘がある。

 そして日本政府はTPP協定案の日本語訳さえ、いまだ作成していないという指摘がある。

 これが事実なら噴飯物だ。

 そのような状況下で、どうして国会はTPP協定の是非を議論が出来るというのか。

 野党はTPP協定全文の日本語訳の提出を求めなければいけない。

 それが出来上がらないうちは、TPP審議は出来ないと突っぱねなければウソだ。

 安倍首相は逃げられない。

 そういう質問を野党は力を合わせて行うべきだ。

 それが出来ないようでは、国会審議は時間の浪費でしかない。

 反対して見せたというだけのセレモニーとなる。

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