★日米航空交渉という名のもうひとつの対米従属交渉ー(天木直人氏)

およそ対米交渉はすべからく対米従属であるが、

思いやり予算交渉と並んで、今日のニュースで見かけた日米航空交渉についても書いてみたい。

 きょう12月6日の読売新聞が「羽田枠 日米合意至らず」という見出しの

次のような記事を掲載していた。

 ワシントンで行われていた日米両政府の航空交渉は4日、

米国線の就航について合意に至らず終了した。

日本側は2014年に設定された羽田空港の国際枠40枠(1往復で1枠)のうち

9枠を米国に振り向ける考えを示したが、米国側は従来通り大幅な上積みを求めた、と。

 なぜこれが対米従属が。

 その読売の記事には、40の全体枠の内、

各国にどれだけ割り当てられているかの比較表が附されている。

 それによれば、英仏独中シンガポール、タイは2枠、その他の国はすべて1枠である。

 このことから、米国9枠というのが如何に例外的に多いかがわかる。

 それでも米国は満足せず、大幅な上積みを要求してるというのだ。

 そして、この読売新聞の記事はこう書いている。

 「(今回は合意に至らなかったが)両国間で交渉が進み、

来年に東京で開催される次回交渉で決着する可能性もありうそうだ。

 つまり日本の譲歩で決着すると言っているのだ。

 私がなぜ日米航空交渉を対米従属交渉と決めつけるのか。

 この記事はほんの一例でしかない。

 外務官僚時代に、同僚の運輸官僚(現国土交通官僚)の仕事ぶりを横目で見て、

日米航空交渉の理不尽さを知ってるからである。

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