★慰安婦像撤去が先だと安倍首相が朴大統領に伝えたという衝撃ー(天木直人氏)

11月2日に行われた日韓首脳会談では、

慰安婦問題の協議を加速する事で一致した、大きな成果だ、などと日本のメディアは喧伝した。

 そして、それを受けて局長級の協議が行われ、

日本側から慰安婦像の撤去が交渉の前提だと提案し、これに韓国が反発したという報道が流された。

 それを見た私は、入り口でこのような大問題を日本側が提起するようでは、

協議の進展は難しいと書いた。

 なぜならば、慰安婦への謝罪と補償を日本政府が行う前に、

慰安婦像を撤回せよと、朴大統領が慰安婦や韓国国民に命じられるはずがないからだ。

 官僚同士の協議で、そんな大問題を最初から提起してどうする。

 慰安婦問題での協議を加速する事で合意した、などと騒いだのは真っ赤なウソだった。

 そう、私はその時書いた。

 ところが11月19日の朝日新聞のスクープを見て驚いた。

 なんと安倍首相自らが朴大統領に向かってそう伝えたというのだ。

 しかもそれを首脳会議のはじめに行われた少人数の極秘会合で伝えたと言う。

 朝日のそのスクープ記事は書いている。

 「・・・首相は、慰安婦問題は1965年の日韓請求権協定により解決済みとする従来の立場を強調。

その上で、早期妥結には『慰安婦像の撤去が最低条件だ』と伝えたという」と。

 この朝日の記事には朴大統領がどう応じたかは書かれていない。

 しかし、このような一方的で威圧的な安倍首相の要求を、朴大統領が受け入れるはずがない。

 日韓首相会談はとんでもない会談だったということだ。

 メディアの報道とは正反対に、日韓関係の進展は安倍首相では無理だという事である。

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