★機動隊が沖縄で基地反対座り込み住民を強制排除・何故機動隊・都民同意か。
舛添知事、貴方賛成なのかー(孫崎享氏)

A 事実関係

・11月7日午前7時前、米軍キャンプ・シュワブゲート前では、

工事車両3台を入れるため、沖縄県警や警視庁の機動隊100人以上が

工事反対の市民らを強制排除しました。

揉み合いは収まり、市民はゲート前で抗議の集会中です。(沖縄タイムス辺野古取材班)

・11月7日昼過ぎ、翁長雄志知事の樹子夫人がキャンプ・シュワブゲート前を訪れ、

座り込みに参加しました。

「最後まで闘い、私たちの願いを叶えましょう」とあいさつ、(沖縄タイムス辺野古取材班)

B 評価

・翁長雄志知事は辺野古移転の許可を取り消した。

・そのタイミングを待っていたかの如く、安倍政権は工事を開始した。

・辺野古移転の日米合意は十数年続いている。

 しかし、自民党政権ですらその実施をしなかった。

・工事再開にあたって、沖縄県警は、当然、座り込みの反対者を強行排除はしない。

・それで機動隊投入である。

・機動隊投入と言う事態で如何に事態が尋常でないかがわかる。

・これまでも「本土」の人々は普天間基地反対に冷めた対応をしてきた。

 本来的に言えば、独立した国に外国基地があることが異例なのだ。

 いつの間にか「外国基地がないと国は守れない」と思いこまされた。

 基地がなければ外国に責められるなら、

攻め込まれる沖縄の人が真っ先に基地撤回に反対するだろう。当たり前の道理である。

・機動隊は都の管轄であろう。警視庁は、東京都公安委員会の管理の下に置かれている。

 都関係者は少なくとも何故機動隊の派遣になったのか。

派遣の是非を早急に検討すべきだ。舛添知事、貴方賛成なのか。

・沖縄タイムス、琉球新報は社説で激しく抗議している。

 主要点次のとおり。

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1:沖縄タイム誌

・ 政府側は県警の要望だったと強調し、関与を否定している。
だが、何が何でも新基地を造るという強硬姿勢を再三見せられてきた県民にとって、
反対運動を萎縮させ、弱体化を狙う意図が働いているとしか思えない。

・そもそも、これまでの政府の強権的な姿勢が、抗議活動の「激化」を招いた。
政府はその事実を重く受け止めるべきだ。

・警察法は、警察の責務の遂行に当たり
「日本国憲法の保障する個人の権利及び自由の干渉にわたる等
その権限を濫用することがあってはならない」と定めている。

 抗議のために座り込みをする市民を警察官が強制的に排除し、

老若男女を問わず力ずくで押さえ込む。

機動隊とのもみ合いの中でけが人も出ている。

こうした状況は、法の理念に反しているというほかない。

・地方自治法に基づく国の代執行の手続きで、

翁長雄志知事は6日、埋め立て承認取り消しの是正を求めた国土交通相の勧告に対し、

拒否する意向を文書で通知する。これを受け国交相は、

勧告の次の段階に当たる是正の「指示」をするとみられる。

・ 沖縄の民意を無視し、権力で押さえ付けて意に沿わせようとする。

新たな「琉球処分」とも指摘されるこうした事態が進めば、

不測の事態が起こりかねない。政府は、正当性のない新基地建設工事を止め、

警視庁機動隊を撤退させるべきだ。

2:琉球新報

・非暴力に徹した抗議行動に対する不当な弾圧だ。
市民の人権を脅かす過剰警備は即刻やめるべきだ。

・ゲート前の警備に対し、県公安委員会は9月の定例会で
「今後も細心の注意を払って警備を行ってもらいたい」と求めていた。

・警備による不測の事態を県公安委は懸念したのである。
警視庁の機動隊投入は、まさにその懸念通りの過剰警備にほかならない。

・新基地建設の阻止を訴える市民の抗議行動は、
戦後70年も生命・財産を脅かし続ける基地の重圧から脱したいという
県民要求に基づくものであり、憲法が保障する表現の自由に照らしても正当だ。

・ゲート周辺での座り込みやデモは、
新基地建設を強行する安倍政権に対する最低限の異議申し立てである。
それを威力によって封じ込める行為は許されない。

・ そもそも、県が埋め立て承認を取り消したにもかかわらず、
国が「私人」を装った不服審査請求や代執行着手などを通じて工事を継続すること自体、
公正な法手続きを踏みにじるものだ。

・ シュワブゲート前の異常事態を解消するためにも政府は直ちに工事をやめ、
警視庁機動隊も沖縄から離れるべきだ。

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