★もんじゅ廃炉・吼える小泉・那須塩原市長選挙の三つを貫くものー(天木直人氏)

きょうの各紙が大きく報じている。

 原子力規制委員会は高速増殖炉「もんじゅ」の運営について

日本原子力研究開発機構にはまかせられないと勧告したと。

 これを要するに、もんじゅの廃炉は避けられないということだ。

 しかし、同時にまた各紙はそれにかわる受け皿を見つけることは困難だと書いている。

 これは、実は、大変深刻な記事なのである。

 核燃料サイクルが破綻しているということだ。

 そして核燃料サイクルの破綻はプルトニウムの一方的な積み上げを意味する。

 もはや原発政策は根本的に見直すしかないということだ。

 おりから小泉元首相はきのう11月4日の講演で吼えている。

 自然エネルギーで原発ゼロを目指すほかはないと。

 ますます小泉節が正論になっている。

 しかし、小泉元首相も、いくら正論でも、

それをバカの一つ覚えのように吼えるだけでは、安倍首相の原発再稼働の方針を変えられない。

 本人もそのむなしさに気づいているに違いない。

 そのタイミングで行われる那須塩市の市長選挙だ。

 住民さえも振り向きもしない、どうしようもない不毛な市長選挙で終わるはずだった。

 そこに、突然自然エネルギーで那須塩原市民の電気代を無料にすると掲げる候補者があらわれた。

 小泉首相も、その小泉首相を支援して脱原発の日本をつくることに情熱を燃やす河合弁護士や

吉原毅前理事長も、小泉講演を支援するだけでは脱原発の日本を作ることは出来ない事を知っている。

 さりとて小泉首相には、もう一度政治にもどって安倍政権を倒そうとする意欲も影響力もない。

 そこに降って湧いた、自然エネルギーで地方から日本を変えると訴える第三の候補者が現れたのだ。

 しかも若い女性候補者だ。

 小泉・河合・吉原コンビがこのチャンスを見逃すはずがない。

 絶好のタイミングで、絶好の地方市長選挙がおこなわれ、

その気になれば自然エネルギーでなりたつ地域を作る候補者が現れたのだ。

 自らの主張の正しさを実現してくれる首長がうまれるのだ。

 小泉首相が応援しないはずがない。

 そのシナリオ通りに事が運べば、そこから新しい政治の動きが出てくる。

 それは日本の政治のあり方を根本的に変える可能性を秘めている。

 12月27日投開票日であるというのも絶妙のタイミングだ。

 中央政界は泥沼のような混乱状態のただ中にあるに違いない。

 みなが辟易し、それにかわる希望を渇望している時に違いない。

 新年は希望から始まる年になる。

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