★辺野古沿岸部で埋め立て工事に着手、沖縄知事への報復。
安倍首相は狂ってきたのでないか。止められぬ周辺ー(孫崎享氏)

A:事実関係

「普天間基地の移設計画を巡り、沖縄防衛局は29日午前8時、

名護市辺野古沿岸部の埋め立て予定地に隣接するアメリカ軍基地の中で工事に着手しました。

埋め立て工事は当面、陸上部分で行われる見通しで、

29日午前中は、資材置き場を整備するため、

建設用機械を使って砂利を敷き詰めるなどの作業が行われました。

また、29日は、中断されていた海底のボーリング調査の再開に向けた作業も同時に始まり、

海上に立ち入り制限の区域を示すフロートの設置が行われています。

海上では、計画に反対する人たちが10隻以上のカヌーに乗って現場海域に近づき、

抗議の声を上げています。

沖縄県の翁長知事は工事に強く反発していて、

国と地方の争いを調停する総務省の「国地方係争処理委員会」に審査を申し出る方針で、

国土交通省が改めて埋め立てを承認するよう求めた勧告については応じない姿勢を示しています。

移設計画が持ち上がって19年がたち、計画の中核となる埋め立て工事が開始されましたが、

沖縄県内の反発は根強く、国と沖縄県の対立が深まるなかで工事が続くことになります。」(NHK)

B:評価

・「移設計画が持ち上がって19年がたち」と述べられているように、

移設についての日米合意は存在するが、歴代自民党政権も実施に手を付けなかった。

・世耕官房副長官は、「政府としては一日も早く普天間飛行場の返還を進めて、

住民の皆様方が抱える事故等の危険感や騒音等の被害をなくして、

基地の整理・縮小を目に見える形でしっかりと進めていきたい」と述べているが、

こんな説明は全くの欺瞞である。

もし、地元に利益になる話であるなら、真っ先に地元住民が支持するはずである。

地元の反対を押し切ってなされるという事はない。

・海兵隊は基地周辺を守る部隊ではない。緊急展開部隊であって、
 基地は沖縄でなくとも世界のどこでもでいい。

・かつ米軍基地の、短距離・中距離弾道弾ミサイル、クルーズミサイルの攻撃で、
 沖縄の米軍基地の脆弱性が高まり、尖閣諸島をめぐり、米軍が戦闘できる状況ではない。

・今、埋め立て工事に着手しなければならない理由はない。

・その中、何故今着手したか。

 翁長知事が埋め立て許可を取り消ししたことに対する報復である。

・安倍首相の特性は、批判する者に対して、感情的に反発するところが顕著である。

 そして、この反対者を抑え込むことに快感を感じているようだ。

 その際にはさまざまの手法を使う。

 閣内に取り込み、この人間が服従する姿を見る。それは石破氏、河野氏にも当てはまることである。

 安保関連法案強行採決した鴻池氏も10月9日毎日放送で採決の正当性を主張しつつ、

本来2国会会期位審議しなければならないとの持論を持ち、

それが圧力にさらされたことに対して「腐った権力ですよ。奴らは」という言葉を吐いている。

・安倍氏の異常心理に日本は動かされている。

その異常心理に基づく決定を実施するのが安倍氏取り巻きと、自民党議員、官僚、報道機関だ。

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