★台湾の馬英九総統に笑われた中国の抗日戦勝キャンペーンー(天木直人氏)

中国が日本に対して「正しい」歴史認識を迫る時に、

必ず真っ先に持ち出すのが1943年のカイロ宣言である。

 なぜならカイロ宣言こそ日本が無条件降伏を受け入れたポツダム宣言の原点であるからだ。

 しかし、カイロ宣言の当事者は米国のルーズベルトと

英国のチャーチルと国民政府(のちの台湾)の蒋介石だ。

 日本軍と戦ったのも多くは国民政府軍だった。

 中国共産党が毛沢東主席の下で中華人民共和国を宣言したのは

カイロ宣言から数年後の1949年である。

 これが史実だ。

 ところがカイロ宣言を宣伝するポスターの写真が蒋介石ではなく

毛沢東となっているというのだ。

 これを知った台湾の馬英九総統が「とんだお笑いだ」と批判したというのだ(8月29日朝日)。

 もしこれらが事実なら、中国政府は歴史を改ざんしたことになる。

 中国国民はおろか世界を騙したことになる。

 政治的キャンペーンに走るあまり、あまりにもお粗末な作為だ。

 やはり安倍首相は抗日戦争勝利記念式典から逃げるべきではなかった。

 堂々と参加して、中国の政治的プロパガンダをたしなめて、

和解と言う未来志向を訴えるべきだったのだ。

 そのための安倍談話だったのではなかったのか。

 もっとも安倍首相の歴史認識では中国を批判する資格はない。

 日本に正しい歴史認識を持った指導者がいれば、

日本の国際的地位ははるかに優勢になっていたに違いない。

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