★日本政府がTPP交渉妥結に熱心な驚くべき理由ー(天木直人氏)

参院合区制度は誰も理解できないからまだいい。

 日々報道され、知っていながら、その実、

本当のことがわかっていないことがあまりにも多いのではないか。

 なぜ日本政府はここまでTPP交渉妥結に熱心なのかというのもその一つだ。

 そのTPP交渉がいよいよ大詰めに差し掛かってきた。

 だからだろう。

 きょう7月23日の毎日新聞が「なるほドリワイド」という疑問疑答で、

TPPに関するあらゆる疑問に答えている。

 私が驚いたのは「日本はなぜ参加を決めたの?」という問いに対する答えだ。

 次のように書かれている。

 「米国主導のTPPが環太平洋の経済ルールの基準になる可能性がある中、

押しの強い米国と協調して新興国と交渉すれば、

日本にとって有利なルールを盛り込める」と考えたというのだ。

 これが事実なら、まさしくスネオ米国の威を借りて

弱小国に圧力をかける情けない日本ということになる。

 しかも毎日新聞の答えは次のように続ける。

 「米国以外は中小国が多いため、

域内だけでは輸出増などの経済効果は限られますが、

より広域の自由貿易圏にTPPのルールが使われればメリットは大きいでしょう」と。

 語るに落ちるとはこのことだ。

 域内で唯一、最大の経済国である日本は米国の標的だ。

 そして日本は米国の圧力に屈し、

二国間経済交渉で最大の譲歩を飲まされようとしている。

 その日本が、弱小経済国との自由貿易を進めてわずかばかりの輸出増を得ても

割の合う話では決してない。

 これがTPP交渉の現実である。

 知っていましたか?

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