★「憲法9条は最強の安全保障政策」であると唱えた元ドイツ外交官ー(天木直人氏)

私が憲法9条を守ろうとするのは、単に私が平和主義であるからだけではない。

 憲法9条は最善、最強の安全保障政策であると思うからだ。

 世界のすべての国がその政策を取る時こそ、世界から戦争が無くなる時だと思うからだ。

 この私の考えを見事に語っている人物を見つけた。

 きのう7月5日の毎日新聞「世界の見方」と言うコラムで、

元駐日、駐中国大使をしていたフォルカー・シュタンツエルという人が

「9条強め共同防衛を」という見出しの、要旨次のような寄稿をしていた。

 憲法9条は戦後日本の偉大な成果の一つだ。

日本は憲法で国家の主権としての戦争遂行を不可能にした。

偉大な文明上の進歩で、日本は誇っていい。

世界でここまで進んだ国はなく、他国へのお手本である。

 集団的自衛権を認めることは、

憲法9条のこれまでの解釈を世界に適応させ、現代に合うようにすることを意味する。

日本がそのような影響の大きい決定をするなら、

日本が共に行動し、日本の協力に頼るすべての近隣国に影響する。

 日本は戦争をするのではなく、共同防衛に取り組むのだ、

と近隣諸国が理解できるようにしなければいけない。

 日本国憲法の模範的な機能と、唯一無二の9条をさらに強めることが

安保法案の目標であるべきだ。

 日本の国会論戦において、

この元ドイツ外交官のような議論を唱える議員が出て来ないようでは憲法9条が泣いている。

 私はそう思ってこのドイツの外交官の寄稿を読んだ。

Reply · Report Post