★池上彰でさえ言及した砂川判決の対米従属ぶり―(天木直人氏)

発売中の週刊文春7月2日号で、池上彰氏が「砂川判決とは何か」と題して書いていた。

私にとってはいまさら池上彰氏に砂川判決とは何かについて解説してもらう必要はないが、

私がその記事を見つけてすぐに読んだ。

 私の唯一、最大の関心事は、

果たして池上氏は米国機密公電が明かした田中耕太郎最高裁長官と

マッカーサー駐日米大使との密談について言及しているかどうかであった。

 見事に池上氏は言及していた。

 「・・・その後、当時の最高裁の田中耕太郎長官が、

判決前に駐米大使に会い、『東京地裁の判決は間違いだ』と伝えていたことが判明します。

憲法違反という東京地裁判決は破棄するから心配しないで、

とあらかじめアメリカ側に伝えていたというわけです。

実に政治的な判決でした。『高度の政治性』を持っていたのは、最高裁判決の方だったのです・・・」と。

 常日頃、毒にも薬にもならないような事ばかり言ったり、

書いたりする池上彰氏が、ここまで書いたのだ。

 もはや砂川判決の売国振りを語ることはタブーではないということだ。

 それにもかかわらず、国会審議の過程で米国機密公電が暴露した

田中最高裁長官の「不都合な真実」について、

それを追及する政治家が一人も出て来ないとすれば、どう考えればいいのか。

 政治家はいったい何を恐れているのだろう。

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