★集団的自衛権、原発再稼働、TPPと
暴走する安倍首相に我々はどうしたらいいのか―(孫崎享氏)

集団的自衛権、原発再稼働、TPPと、多くの国民は安倍氏の政策に反対である。

 本来なら、主な政治家は国民の意見を無視できないはずであるが、

安倍政権は全く、国民の意思を考えようとしない。

 その一番大きい理由にテレビ、新聞の大手マスコミにある。

 安倍首相批判につながることを巧妙に避け、安倍首相を継続させるイメージ操作を継続する。

 何をやっても駄目なのではないかと言う無力感が出てくる。

 まず、「民主主義は与えられるものではない。歴史的に勝ちとったもの。

不断に勝ち取る努力が必要」である。

 高村光太郎は『智恵子抄』で、

「すつかり変つたといつても、それは他力による変革で内からの爆発であなたのやうに、

あんないきいきした新しい世界を命にかけてしんから望んだ

さういふ自力で得たのでないことが あなたの前では恥しい。」と書いた。

 民主主義、自由は与えられる物ではない。

 統治機構に主張し、戦った上で得られる物であろう。

 まず、私達は絶望的になる必要はない。大小問わず、成功したものはある。

 原発をみてみよう。

 政府や経済界は再稼働の方向で動く。

しかし、浜岡原発を動かすのは困難だ。安倍首相は動かしたい。

経済産業省は動かしたい。中部電力は動かしたい。しかし動かせない。

静岡県の周辺住民の反対の力が明白になっているからだ。

沖縄の普天間移転問題を見てみよう。

安倍首相は、これを動かすことで自分がいかに親米かを示そうとしている。

しかし、工事は出来ない。必ず流血になる。それを押してできるか。できない。

原発では、官邸前デモは主催者の期待を裏切る盛り上がりを見せた。

当事者はせいぜい、3-4百人、3か月程度のでもを予測したが、

時に一万人を超え、今日まで続いた。一般市民が主催者の予想を超え、動いた。

さらに規模として小さいことを見ていこう。

山梨市で、市長が予定されていた上野千鶴子さんの講演会を中止する意向を示した。

多くの反対があった。結局中止した。

決して、無力ではない。

3年位前であっただろうか。

辺野古移転反対シンポジウムがあった。

最後に沖縄の70歳以上の人が発言した。

「私は、座り込みを続ける。多分捕まるだろう。

それで皆に行っているのです。

コレストロールを下げて出てこよう」

皆が逮捕を覚悟する必要はない。

しかし、できることはある。

その一番は大手マスコミに対する対応だ。

国民が「今の報道はおかしい」と大挙して電話を掛けるだけで影響は出る。

身を危険におく必要はない、しかしできることはある。

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