vertanl

vertanl · @vertanl

31st Oct 2014 from TwitLonger

オランダ国王夫妻訪日に同行した蘭人記者たちが経験した、日本の硬直した対応(全訳)


<http://nos.nl/koningshuis/artikel/715733-you-go-away-you-go-away.htmlの和訳です>

"You go away, you go away!"(「あなたは入らないで!出てって下さい!」)

オランダ国王夫妻の訪日で日本に赴いた記者たちは、日本式の考え方に苦戦することもある。逆に言えば、日本人も身勝手な西洋の記者たちに苦労する。国営放送レポーターはそんな場面に出くわし、笑いを禁じ得なかった。

「日本人は全力を振りしぼって、何事も計画通りつつがなく進めようと頑張る。それが西洋の記者たちには理解できないこともあるのだ」

かくいうレポーターも、公式晩餐会での国王のスピーチに危うく立ち会えないところだった。記者リストに登録されてはいたが、持参したラジオ機器がリストに記載されていなかったからだ。

「何かの手違いで、僕は紙媒体の記者として登録されていた。規制エリアへの立ち入りを許可するリボンも4本受け取っていたが、リストのひとつで記載内容が違っていた。それが入口ですでに問題になってしまったわけだけれど、僕はカメラチームと一緒に素早く宮殿に入場した。でも中に入ってからでも行く先々で追い返され、『あなたは入らないで!出てって下さい!』と怒鳴られたよ」

(´ω`) どんどん人が集まってくる (´ω`)

「行く先々で議論になり、その都度(入場を拒む)新たな根拠が示された。どんどん人が集まってくるが、その都度1ランク上の人間がやってくる。僕のラジオ機器の電波がTVカメラを妨害するなどと言い出す人までいた。もちろん根も葉もない口実だ。彼らはリストの作成にミスがあったことに気付いていたが、誰も訂正しようとしなかった。しかしオランダの国家広報部が尽力してくれたお陰で、なんとかギリギリで晩餐会会場に入場することができた」

オランダの大手TV局のレポーターもトラブルに見舞われた。国王夫妻歓迎式典で、オランダ国家が演奏されはじめた瞬間に会場から追い出されたのだ。このレポーターは、国王夫妻の到着時に同席することは許されており、黄色のリボンを受け取っていたが、赤いリボンはもらっておらず、式典自体への同席は許可されなかった。

ANPのレポーターはペンでメモを取ることは許されたが、カメラを使用することは禁じられた。彼は「一人で複数の業務を担当するのはダメなんだって!」とツイッターで文句を飛ばした。

(´ω`) 英語 (´ω`)

冒頭の国営放送レポーター曰く、こういったお役所仕事は日本文化やメンタリティに関係がある。「日本人の多くは、何か想定外の事態が発生したときに、現実的な解決策を考え出すのが苦手だ。おまけに、日本人のほとんどは英語を話さず、ほとんどの外国人は日本語を話さないので、コミュニケーションが容易になるはずもない」

国王夫妻の公式訪問は、日本人たちが事前にシナリオと招待客リストを用意し、分刻みで計画されている。計画からは逸脱しない。逸脱したら計画にミスがあったことになるからだ。そしてミスがあったことは誰も認めたがらない。日本人にとって、それは面目を失うことになるからだ。

<上記訳文の著作権は@vertanlにあります。個人によるリツイートでの全文拡散は構いませんが、それ以外での(一部)転載・使用に当たっては、必ず@vertanlの許可を得て下さい>

Reply · Report Post