デング熱 ワクチン開発の必要性訴え


 東京の代々木公園周辺を訪れた人の間で感染が広がっているデング熱について、タイのバンコクで研究を行っている日本人研究者は、ワクチンの開発などを急ぐ必要性を訴えています。

タイはデング熱の主な流行地域の1つで、感染者は去年1年間だけで15万人を超えました。
デング熱に関する研究も盛んで、バンコクにあるマヒドン大学には大阪大学の微生物病研究所が現地拠点を設けて研究を進めています。
この研究所の小西英二教授は、デング熱は患者の体内で出来る抗体がウイルスを抑えるのではなく、逆にウイルスを増やす作用を持ってしまうこともあるため、対処が難しいと指摘しています。
そのうえで、「感染症にはワクチンが最も普遍的で有効な予防手段だが、多くの研究者はワクチンがウイルスを増強してしまう作用も持つことを懸念している。それを減らして安心して使えるワクチンを作りたい」と話し、安全なワクチンの開発を急ぐ必要性を訴えました。
また、岡林環樹准教授は、デング熱と症状が似ていて同じように蚊によって媒介されるほかの熱帯性の感染症も日本で広がる可能性を指摘しています。
中でも、発熱や関節の痛みなどの症状が出るチクングニア熱については、「体の中で増えるウイルスが多いので、蚊が運びやすく感染率が高い。1人の患者から400人に感染が広がった例もある」として、警戒を呼びかけています。 NHK News web.,2014年9月2日
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140902/k10014295111000.html

Reply · Report Post