回答キャラ:オルフェナ(※苗字が変わりました)
http://www64.atwiki.jp/tlstory/pages/58.html

「…全く、何をやってるんだい君たちは」

困り顔の学者と、すっかりダメになった賢者を交互に見ながら、
もう一人の賢者、オルフェナ・ドライアドロイドは溜息をついた。

【賢者の称号2】と、それに恥じない【頭脳7】を持つ彼女にとって、
この状況を解決するのは知恵の輪を解くよりも容易い。

が、【-意地悪2】で【-知的好奇心3】旺盛でもある彼女の興味の天秤は、
困った同僚を助ける事よりも、このまま増えるだけ増やしたらどうなるか、
と言う、はた迷惑な皿のほうに傾いていた。

「…とはいえ、一般人を巻き込むのはいけないねえ」

【機関の援助】を受けている彼女にとって、
自分は巻き込まれただけとはいえ、一般人を見捨てるのは極力避けたかった。
【-世間知らず2】な彼女でも、そんな事をすれば機関からの評価がどうなるかは判る。

「仕方ない、助けてやる」

オルフェナはそういうと、【魔術7】で作り上げた「魔法のびん」にひんやり君の内一体を閉じ込める。
後で個人的に研究・改良して自分用に使う為だ。

「が… まあ、最終的に何とかなればいいだろう」

そしてそのまま、ひんやりくんの増殖のピークである「夕方」まで待った。
ひたすら待った。 ただただ、【-知的好奇心3】を満たす為に観察して待った。

彼女の優秀な【頭脳7】には、既に千通り以上の解決法が浮かんでいる。
そしてその中から現実的なものをより分けることも、
さらに、利益が出る方法のみをより分けることも、
その利益がどの程度になるかのシミュレーションも、
最大の利益を生むたった1つの解法も、既に決定されていた。

そして、時は来た。

「…では、始めようか!」

その強力な【魔術7】により、町全体がとある「結界」に包まれる。
そして次の瞬間、町中の大量のひんやりくんがほぼすべて姿を消した。

「まあ、こんなものかな」

満足気に笑みを浮かべるオルフェナの手には、光る箱のようなものが握られている。
彼女はそれを懐にしまうと、もう時間も遅いので町の宿へと足を運んだ。

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後に、どうやって解決したかを尋ねられたオルフェナは

「…ん? 一体どんな魔法を使ったかって?
 単純な話さ、ほら、どこぞでゲームにもなってただろう。
 『同じ種類の生物を一定数纏め上げて消し飛ばし、エネルギーに変換する』結界だよ」

と、自慢げに答えたと言う。

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