「死体蹴り」について。

「死体蹴り」についてはまずおいといて、「K.O.後に動けない」事に関しては、クレームもありましたが、ちょっと大前提とこれまでの事実をいくつか並べてお話ししますね。

これは過去にもいろんなところで答えているんですが、そもそも「死体蹴り」という概念というか呼び名でもって恐ろしくネガティブな語られ方を大々的になされるのは実は一部のコミュニティ独特なんですね。特に日本の各ゲーコミュニティのコアユーザーは嫌がります。
私もその点においては、みなさんが「死体蹴りすんな!」「むかつく!」という点は理解できますので、「一部だけだから別に良い」とかそういう立ち位置ではありません、ということをあえて先に明言しておきます(言葉尻だけとって“ユーザーの気持ちをわかってねえ!”と言う人が居るのであえて牽制)。

あえて呼び名を変えますがあの「K.O.後に動けるフェーズ」ですが、元々は「死体蹴り」が出来るように設計されたものではありません。
まあそんなの当たり前であって、そもそも死体蹴り云々はプレイヤーコミュニティそれぞれのモラルや価値観で異なります(例えばモータルコンバットのフェタリティは一般的に北米コミュニティでは受け入れられていると言われるが、実際は北米のトーナメントプレイヤーコミュニティの中ではフェタリティをしない、という暗黙のルールや価値観が存在します→なので大きな大会ほどフェタリティはなかなか見れなかったりします。一方で、一般的な対戦では当然受け入れられています)。

まず「K.O.後に動けるフェーズ」が鉄拳シリーズにある理由ですが、これは単純です。
「コンボ中や、連携中にK.O.した場合に入力を受け付けなくなる」というのは潜在的にプレイヤーに奇妙な感覚を与えて不評であるということが定量的な調査で明らかになっているからです。
その行動の自由が「どのように使われるか」という「価値観」理性的なもの以前に、行動を奪われる事の不快感や、一連のコンボ行為を強制中断される事の違和感をプレイヤーは本能的に嫌います。

「鉄拳1」のプレイ経験がある方はわかると思いますが、「鉄拳1」はK.O.した瞬間にキー操作を一切受け付けない仕組みです。
「鉄拳1」を持っている方は今遊んでみてください。K.O.した途端動けなくなる事に違和感や気持ち悪さを覚える方もいると思います。
事実統計的には違和感や気持ち悪さを覚える人の割合が多いのです。

鉄拳はコンボ中や連携中にK.O.するケースも多い為、あえて操作の気持ちよさを優先してリプレイに入るまでの一定時間を行動可能にしています。

ただし、「初代鉄拳TAG」および「鉄拳TAG2」に関してはK.O.後にすぐリプレイへ移行し、またリプレイそのものも長くありません、非常に短いです。
これは一部コミュニティで嫌われる「死体蹴り」に配慮したわけではなく、単純に「TAG」というゲームシステムによって仕方なく削られているのです。
リプレイデータの為のメモリ確保というよりは、TAGの交代システムが「ゲームカメラ」に密接に関わる為、カメラアングルが大きく可変するリプレイにおいては正しい動作が得られなくなるからです
(察しの良い方は気付くと思いますが、交代するキャラクターはいったいどこから現れてどこに消えるかという話。これ普段のゲームカメラではなく、カメラアングルを変えてみると・・・)。
つまりTAGシステムはリプレイを長く見れるようにできない為、都合上あのような形になっているのであって、本当はやりたくない対処です。
なぜなら、操作の自由と技ヒットの快感を消す事のほうが、本能的かつ潜在的な不満を多く招く事が統計上明らかだからです。

また、一部コミュニティで嫌われる(とかく日本では独特の価値観や武道感覚があるので)死体蹴りに関しては別の配慮を計画していました。
例えばK.O.されてしまうと「羽が生えて昇天するアイテム装備」がありますが、まさにあれは本来は「死体蹴りされたくない人用」のアイテムだったのです(TAG2では無意味ですが)。

とにかくTAG2の場合は都合でリプレイに即画面切り替えせざるを得なかっただけなので、リプレイやキー操作を奪うという点において、クレームが多く来た事は付け加えておきます。
(ただし、誰も死体蹴りができなくなった。とは書いてきていませんよ)。
以上こんな感じです。


RT@Vivid_ROMINA
TTT2で勝利時すぐにリプレイになった事で強制的に死体蹴りを出来なくなってるじゃないですか。実装当時はその事で批判とか来ました?

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