宇都宮さんが、細川さんの出馬でも、決して降りない理由・・

【ドンキホーテとバカにするなかれ!】(長文ですがお読み下さい)

今日、三人の民主党の前議員が僕の事務所に来訪された。
元大臣経験者を含む三人とも、以前から原発の継続やTPPに明確に反対してきた知見の高い議員だ。
来訪の目的は、予想通り、宇都宮さんを説得して、なんとか細川さんに一本化できないか?というお尋ねだった。

実は今週の頭に、数人の友人からの依頼もあり、我々夫婦も浅薄にもそれに同意し、ご本人に打診したことがあった。だが、まだ細川さんの出馬表明がされる前だったこともあるが、かなりしっかりとした意志を持って拒絶されたことを説明した。
たとえ表面的な政策面で合致したとしても、人格や倫理観の違いがあることが、最大の理由だと思う。それはかつて宇都宮さんが弁護団長を務めて、当時新進党だった細川さんと対峙した「オレンジ共済事件」にまで遡るようだ。
政治というものは、政(まつりごと)だ。
勿論、国家と国民の利益と幸福の為に行う行為だが、正義観と倫理観を持って神の前でも恥ずかしくない統治を行うことである。それこそが国家の品格を形成することであり、その判断には明確な倫理観を伴うことこそが最重要な条件になる。
細川さんに纏わる過去の不祥事のすべてにおいて彼に非があったとは思わないが、その説明はなんとも不十分なものであり、当時被害者の代理人だった宇都宮さんには、到底納得できなかったようだ。

こうした人々が宇都宮さんに出馬しないでくれと頼む最大の目的は、なにが何でも脱原発派が勝利をして、自民党の暴走に歯止めを掛けるためには、票の分散を防ぎたいということだ。
それもよく分かる。なにが何でも勝ちたいのは私とて同じだ。
だが、それが細川さんなのか、宇都宮さんなのかは、現時点では誰も分からないのではないか。常識で言えば、前回宇都宮さんを支持した人が細川さんに雪崩を打っているようだし、細川優勢と思うのだろう。
だから宇都宮さんを「自己満足だ」「愚か者だ」「自分勝手だ」「ドンキホーテだ」などと言う人も少なくない。

だが、間違ってはいけないのは、この二人はお互いが敵同士ではないということだ。
敵は自民党の支持を得ながら、ありがた迷惑を装っている、票のためなら自説を曲げて「ずっと前から脱原発と言ってきた」などと平気でウソを吐く候補者ではないか?
この二人が足を引っ張り合って「争う」のではなく、正々堂々と正しい政策を「競う」ことで、ワン・ツー・フィニッシュを目指せば好いではないか。

前回の選挙で、世相を評論する文化人候補だから悪いことをしないだろうと前知事を選んだ434万人もの人々が、その期待を見事に裏切られたことを忘れずに、今度は自分の頭で考え、自分の目で確かめて、人間として真に尊敬でき、倫理的に正しいと思える人を選ぶべきだろう。偽りの人格やウソは直ぐにばれる。三ヶ月で天国から地獄まで堕ちた先例から何かを学ぶべきだろう。
そしてたとえ万が一、脱原発の候補者が知事になれなかったとしても心配はいらない。そのふたりの総得票数が圧倒的に多ければ、必ず安倍内閣の暴走に歯止めを掛けることになる。

宇都宮さんが妻(みどり)に言ったそうだ。
「結果を急いではいけません。法律ひとつ作るのだって何年も掛かるんですから」と・・みどりはこの言葉に泣いたそうだ。
2001年に静岡県知事選で、誇りを持ってドンキホーテを演じた経験から、私も言おう・・「この変革の時代にこそ、ドンキホーテの役割が実は一番重要なのだ」と・・

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