ja_bra_af_cu

jabrafcu · @ja_bra_af_cu

8th May 2013 from TwitLonger

『贈与論』感想の余談・文体について。モースの文体は非常にクリアで、あまりレトリックを多用しないのがフランス語で書かれたものにしては珍しい気がした。事例が面白いから文章で面白みをだす負担が少ないのもありそう。

なによりまず「社会学年報」派の科学的・実証的な社会学をめざす傾向によるものなのだろう。注の量が非常に多く、本文の倍以上の厚さがあるのもそれに由来すると思われ。

あと、このちくま学芸文庫のものほかに有地亨の翻訳によるハードカバーが勁草書房から出ているんだけど、以前にそれを借りたときは読まずに返してしまったのよね。

同じ内容でも、やっぱり文庫版のほうが圧倒的に読むための心理的ハードルが低い。内容の難しさ以外にこれほど物理的条件が関わるとは思わなかった。気軽に手に取れるのが大きいのかな))

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