ローカル線はなぜ活性化しないのか、Facebookを使っている所は活性化できない。


私は「Facebook」(以下、FBと呼びます)に懐疑的です。
はっきり言えば、FBを使っている所は活性化できないと言い切っていいでしょう。
これは「FBを使うな」という意味ではありません。
FBだけを使ってはいけないと言う事です。
FBだけで情報発信している所は、まず客様の事を考えていない独りよがりな事をしています。
その理由は次の通りです。

【そもそもなぜFB?】
まず第一に大きな疑問は、なぜFBなのでしょうか?
インターネットで情報発信するにもFB、ホームページ、ブログ、ツイッター、mixi、LINEなど多種多様な様々なサービスや情報発信の仕方があり、それぞれ一長一短です。
自分達が行う情報発信にどの特性が一番マッチしているのか、そういった事を十分検討した結論がFBだったのでしょうか?
多くの所はそういった検討をしていません。
「ブームだから」と皆さん言います。
ではどれくらいブームなのでしょうか?
こちらに具体的な数値が出ています。
http://markezine.jp/article/detail/16891
これによると日本では13.3%しか普及していません。
シンガポールの56.7%には遠く及ばず、フィリピンの31.6%の半分にも満たない、これが日本のFBの普及状況です。
多くの人に知ってもらうために情報発信するのに、殆どの人が利用していないサービスを利用する理由はなんでしょうか?
ありえない話です。
そのありえないことをしているのが、FBで情報発信なのです。
この段階から、マーケティングという概念すらないことがよく分かります。
お客様は何を求めているのか、世の中で何が起きているのか、市場はどうなっているのか・・・こういった事を全く考えていません。
「ブームだから」とは聞いたものの、何がどうブームなのかも調べていません。
多くの活性化できないところは大体よくわからないままに、「なんかブームだから」とか「他で成功しているらしいから」という根拠不明のぶっきらぼうな理由で何かを始めます。
この状況では、お客様サービスなど出来ません。
こういったお客様のニーズを組むことが出来ないから、お客様から見放されるのです。

【FBはお客様目線ではない】
以前から、私はFBに懐疑的だというツイートをしていたところ、「入会していなくても見れることしらねーのかよ」と文句を言われました。
この段階でお客様目線は皆無だと言う事です。
例えば東京ディズニーランドを見てみましょう。
当然、ディズニーランドはお金払ってチケット買って、入口ゲートを入ってからがディズニーランドです。
しかし、駅を降りたところからお客様が夢の国にやってくるワクワク感、ドキドキ感を演出する街づくりがなされています。
「見れるからいいじゃねーか」という発想は、こういったお客様のワクワク感、ドキドキ感の演出が全く無いと言う事です。
ディズニーランドで言えば、「何しに金払っていない奴にサービスする必用があるんだよ」という発想です。
例えば舞浜駅を降りてディズニーランドの入口までの間にギッシリ風俗店があり、歌舞伎町のようなたたずまいだったらどう思いますか?
歌舞伎町に行きたくて行っている方ならいいですが、夢の国を楽しみに来ているお客様にまず場末の超現実を見せつければ、げんなりして入口に到着します。
そこから「夢の国ですよ」と言われても、「なんかここ印象悪いところだよね」と思われているわけです。
そうなるともうお客様のワクワク感、ドキドキ感も殆ど無くなっています。
東京駅京葉線乗り換え通路からディズニーの演出は出来なくても、せめて駅を降りたという節目から「うわースゲー」と思わせれば、入口に来るまでにお客様はワクワクドキドキ期待感で一杯です。
そういった事を徹底しているからこそ、ディズニーランドは凄いのです。

一方、FBはどうでしょうか?
既に入会している方ならいいですが、普及率は13%程度、つまり90%弱の方に対しては、まず「入会しろ」と表示されます。
最近は小さく表示されていますが、一時期は画面の上に覆いかぶさるように入会画面が出てきました。
例えば、量販店で店員に「この冷蔵庫のこと教えて欲しいのですが」と聞いたら、「お名前は?あと、生年月日とメールアドレスにここに書いてください」と言われた様な物です。
「ちょっと聞きたいだけなんで、なんでそんなことする必用あるんですか?」と思いませんか。
そういうと店員は、「書きたくないなら別にかまいませんが」と言われても、「なんなんだよこの店は」と思いませんか?
でもFBはそれをやっているのです。
画面に覆いかぶさって入会画面が出るときも、たしかにキャンセルを押せば先に進めましたが、どこにもそんなことかかれていません。
これではあたかも入会しなくては見られないかのようです。
ちょっと情報を知りたい程度の人はわざわざ登録なんてしてまで見ないのではないでしょうか。
つまり、9割弱のお客様に対して「なんなんだよこれは」と思わせて、追い返しているのです。
この状態が「おかしい」と思わないことが「おかしい」のではないでしょうか?

現在は覆いかぶさるほどの入会画面ではありませんが、それでもトップページに「友達と交流を深めましょう」と入会を促す画面が出てきます。
ですが多くの方はFBに入会して交流を深めようと思って来ているのではなく、ちょっとなんとなく情報を知りたくて来ているのですから、主は「入会」ではありません。
その主ではない物をいきなり目立つように表示させるのはお客様のニーズとマッチしていない押し売りです。
このようにFBはお客様が何を求めているのかという視点が全く無いという特徴があります。
そしてそれを利用している人たちは、それがおかしいという事にも気づいていないため、それを利用します。
こんな事では活性化にならないのは当然です。

FBだけを使っているところの特徴は、ブラッシュアップや熟成と言った作業を全くしていないことです。
「インターネットで情報発信」と言っても多種多様なサービスがある中で、どれを使うことが良いのか、よりお客様のためになるにはどうすれば良いのか、そういった吟味や
熟成をしていないのです。
FBの場合、登録画面が目立つところ、本来はキービジュアルを置くべき所に表示されている、これをみたお客様はどう感じるだろうかなど全く考えていないのです。
「ウォール」とか専門用語も出てきます。
慣れればたいした事は無くても、9割弱の方はFBを使っていませんから、そんなところに専門用語を出してもよくわかりません。
ページのどこに何があるのか、断層構造もよくわかりません。
お客様がこのページを見たときに、一番初めにお客様はどんな情報を求めているのか、その情報へスムーズに導線確保できるか、戸惑わないで情報にたどり着けるだろう・・
・そういった事を何も考えていません。
全員が満足する事は無理でも、9割の方が混乱するシステムを使う理由はなんでしょうか?
こういった事を一つ一つ吟味した時に、「FB」という選択が出る事はありえないと思います。
実際、企業でも最近FBは使われていますが、殆どの場合、まずはホームページで統一的に情報発信をしており、その上で「最新情報はFBで」などという使い方ではないでしょ
うか?
FBだけで情報発信している事は殆ど無いはずです。

【デザイン性が低いFB】
インターネットで情報発信する上で、極めて重要な事があります。
それはデザイン性です。
「人は見かけによらない」とは言うものの、実際は8割くらい見かけで決めているとよく言われます。
例えば黒塗りの高級外車を乗ってくれば、「こいつ金持ちだなー」と誰でも思うでしょう。
一方、ボロボロのそこら中へこんだ洗車もしていない車でくれば「貧乏臭い奴だなー」と誰でも思うでしょう。
でも、もしかするとそれは修理の代車かもしれません。
実際はそうではなくても、こうやって見かけでみんな決めているのです。

インターネットで情報発信も同じことです。
訪れたページでまずは目に飛び込んでくるもので、そこの印象が8割方決まるのではないでしょうか?
例えば極端な事例を出します。
http://www.aiseikai.or.jp/
どう思いますか?
これ、冗談で誰かが作ったのではなく、本当に実在する病院のホームページです。
この病院自体は決しておかしな病院ではなく、医師の評価も比較的高い病院のようです。
しかし、失礼ですがこのページを見る限りそうは見えないですよね。
どういうものが目に飛び込んできたかで、8割方はそれがどういうものかという先入観で見てしまいませんか?
これは極端な事例でしたが、FBで情報発信するというのはこう言う事です。
要するにもお客様がページに訪れた時に、まずはどういうインパクトを受けるか、要はここで8割方決まるわけですから極めて重要なことですが・・・何も考えていません。
一番初めに目に入る画像を「キービジュアル」と言い、ここでお客様に印象を植え付けます。
一番初めに目に入るもののデザインは重要です。

また、「導線」も重要です。
お客様が何を求めてくるのかを考え、その情報にスムーズにたどり着けることが必用です。
一番初めにお客様が求める事はなんでしょうか?
例えば観光地であれば、まずは「ここどんなところ?」「どこにあるの?」「どうやっていくの?」というのが一番初めに求められるのではないでしょうか?
FBを見ているとそういった導線が的確に確保されているページを見た事がありません。
必要な情報を得るには探しまくらないとたどり着きません。
よほど興味を持って来てくれた方なら探してくれても、ちょっと何かのきっかけで興味を持ってくれた人なら「なんかよくわからないね」で終わってしまうのではないでしょうか。
きちんとサーバーをレンタルしてホームページを運営していれば、大抵の所は「アクセス解析」が可能です。
そうすると、お客様はまずどこからこのページにたどり着いたのか、リンクや検索キーワードもわかります。
そしてどのページに訪れ、次にどこに行くなどの情報がわかれば、お客様は何を求めているのかが解ります。
さらに訪れた人の国やOS、ブラウザーまで解ります。
そうすれば、デザインをする時にもどのレベル、例えば数世代前のブラウザーが2%程度なら、そういった方は見られないのは仕方ないとという判断である程度デザイン性の高
い物を作ることも出来ます。
FBでもある程度アクセス解析は出来ますが、ここまで高度ではないはずです。
そういったお客様動向の分析をしていないことが「おかしい」と気づかないのですから、お客様サービスになっていません。
デザイン性の部分でも、FBが第一選択という事はありえないはずです。

ホームページであれば、まずはトップページにカテゴリーごとのインデックスを作るが普通で、「ここどんなところ?」「どこにあるの?」「どうやっていくの?」という情報が的確かつ明瞭に伝えられます。
FBかホームページかという選択の時にどうして9割は利用していないFBという選択だったのか?
何も考えていなかったから「FB」になったのではないでしょうか。
それか「ブームだから」とは言っても、どれくらいブームか全く考えていなかったと。
これではお客様サービスになりません。

【やるきのアピールが薄いFB】
かつて「ブログ」でも同じ事を私は言っていましたが、FBもやはり「本気度」が薄いのではないかと思います。
FBを使っている方の中には、ホームページを作るより「手軽に利用できる」という理由で使っている方もいるはずです。
手軽に利用できるものを使っているという事は、「こいつら手軽にやっているな」と思われます。
手軽にやっているのですから、図星です。
やはり、きちんと独自ドメインを取ってサーバーを借りて、きちんとホームページを運営している方が「しっかりとした情報発信をしている」と思われるのではないでしょうか?
FBにしてもブログにしても、手軽に出来る事をやっているのは「適当にやっているんだろうな」と思われやすい物です。
例えば、お店に行っても同じです。
しっかりとした綺麗な店構えとセンスのいい看板をだしてい美容室と、マジックを使い手書きでチラシの裏紙に書いた看板の所ではどうですか?
わざわざそんな後者の方に行こうという人はいないのではないでしょうか?
適当にやっている所は、やはり仕事も適当に見られてしまいますし、みなさんも普段からそう見ているはずです。
その上でどうして、「手軽に利用できるから」というのが理由として上がるのでしょうか?
サーバーなんて今時、月100円台から利用できる時代です。
ドメインだって年間1000円程度です。
そんなことすら出来ない、やらないというのは、よほどやる気がないと思われても仕方ありません。

確かに最近はCSSの技術が物凄く向上していて、素人が手を出せない領域になっています。
一昔前ではJavaScriptなどを入れ込んで個人でもそこそこの物が作れた物ですが、最近は本当、プロの職人でなくては出来ないほどになっています。
とは言ってもFB自体もそんなに高度な仕組みがあるわけではありません。
ネットには雛形を無料~廉価で提供しているサービスもありますから、そういった物を使うだけでもある程度のホームページを作れます。
また、最近はWordPressなど、投稿感覚で手軽にホームページを作ることも出来ます。
そういった事を一切やらず、手軽にFBでやっているのは、所詮その程度と思われかねないのではないでしょうか?

【FBを使ってはいけないのか】
そうは言っていません。
「使うべきか」「使わないべきか」という二者択一なら、「使うべき」と言っていいでしょう。
要は使い方の問題です。
FBを使うなという事ではなく、上記のような特性を理解して使えばいいのです。
例えば、まずはホームページで直ぐに入会もせず見られるところで統一的な情報をお客様の導線で発信し、「最新の情報はFBで」というやり方ならありではないでしょうか。
これならちょっと情報を知りたい方にもスムーズに情報伝達が出来ると共に、ファンなど固定客の皆さんにもより最新の、よりディープな情報も展開できます。
そういった情報を是非とも知りたいという方であれば、わざわざ登録手続きをしてでも見てくれるものです。
こういった一長一短の特性を理解して使えば良いのです。

どうも色々な活性化運動を見ていると、お客様サービスにおいて必要な事を全く考えていないところが多く見受けられます。
自分達は一生懸命やっているつもりかもしれません。
しかし、お客様がそれを見てどう感じるかの、お客様がスムーズに必要な情報を得られるのか、そういった事を全く考えていません。
こんな独りよがりなサービスでは、活性化にならないのも当然です。
ですが、残念ながら殆どの所はこう言った事を全く考えずに利用しているように感じます。

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