キャラクターそれぞれの個性や強さがありますので、そこはなかなか難しいところですが、対戦においてやはり不満な点としてご意見頂いている事には申し訳なく思います。

ono3104さんには不評なカポエラですが、一方では初心者が使って楽しいキャラとして評価を得ている部分も多々あります。
努力なしである程度まではいけるかもしれませんが、例えば全世界での統計データ上においてもカポエラキャラの勝率は下位ですし、何をもってキャラの良し悪しを語るかは難しいところです。

キャラバランス的な観点でもしお話されているのであれば、私から一歩引いた視点でお話させてください。
理論を押し付けたり、ひとつの仮設でもって結論とするつもりはありません。

プレイヤー間でキャラバランスが語られる点において、基準になっているのは客観的データに基づくものではなく、体験や体感に基づくものが多いと思います。
プレイヤーの方々は客観的データを集計しようにも手段が限られていますので、それは当然の事です。

ここで一歩引いて客観的データや調査などを交えてキャラクターバランスの問題を捉えると、「様々な視点、様々な見解」が出てきますので、一度肩の力を抜いて聞いていたただければと思います。

キャラクターバランスは、「どこを切り口にして語るか」で大きく変わりますが、いくつかの事例を挙げたいと思います。

まず、キャラクターの強さについての印象や感想は

「そのプレイヤーが置かれている環境で大きく変化する」

事は間違いありません。
一般に、「○○が最強」等々と格付けされ語られていますが、それも一定の環境と仮説にすぎず、多くの人に当てはまるとも言えません。
国によってもキャラの格付けが違ってきます。これも環境の違いでしょう。
ここでいう「環境」とは、例えば兄弟の間でしか対戦しない環境だとか、50名ぐらいの不特定多数のベテランプレイヤーが集まる環境だとか、そういう環境の違いです。
兄弟間でしか鉄拳を対戦しないプレイヤーもプレイヤーです。そういった環境にある場合、兄か弟との世界(環境)ですから、そのどちらか一方の勝率が勝っているキャラクターを「強い」と感じたり、「ずるい」と感じたりします。
もちろん、それを理由に我々は意見を頂いたり、時には苦情が来ることもあります。「ヨシミツが強すぎる、一度も勝てない」という具合です。

例えば、ある調査結果では面白い結果が出ます。
13~16歳ぐらいの初心者のプレイヤー層は、「クマ」や「ジャック」が「最も強くてズルイ」と言います。理由は手の長さ(リーチの長さ)に起因するという調査結果です。
もう少し中級者の層になると、「カポエイラキャラがずるい、最強だ」というアンケート結果になります。
しかし、18歳~26歳かつ「超上級者層」にのアンケート結果では、別のキャラクターが「最強である」という調査結果が出ます。
例えば、鉄拳6の時は「スティーブ」と出ました。
では、「超上級者がそう言っているのだから、それが正解」なのかというと、そうとも言えません。
この調査をどんどん広げて、世界各国の規模で行うとどうなるかというと、答えに相当なブレが出ます。
「理論上、超上級者がスティーブを使えば最強(これさえも仮説)」である、という話も、「実際に起きている事」の実態とは合致しません。
もちろん勝率データとは合致しようがありません。使いこなすのも大変ですから負けているプレイヤーが圧倒的に多くなって、むしろキャラクター別の勝率で言えば中の下ぐらいに位置していました。
さらに、超上級者と手合わせする機会があるプレイヤーはいったい何人いて、何試合ぐらいでしょうか?という話です。
世のほとんどのプレイヤーはその超上級者と手を合わせることなく、自身の周辺環境での対戦で過ごします。
そうなると、事実上の最強キャラの「仮説」は実際にはほとんど起きていない事実であり、どこかの何か物凄くレアケースを差しているだけの可能性もあります。

何をもって「強い」と言うかは、ひとつのレアケースを指すのか、それとも全世界の「何らか」を基準にした統計データで決めるのか、難しいです。
ある程度平均的な環境を想定して、仮説を作る事はできますが、その環境が例えばono3104さん自身にまったく合致しないものなら、その答えは納得できるものでは無いのは当然です。
理論上は何らかの仮説はあっても、プレイヤー個々の実体験で大きく印象が変化するからです。

とある国のとあるコミュニティの方々が、1年に渡ってしきりに
「アンナが強すぎます、ゲームバランスが狂っている。なんとかしてください」
と言ってきている例があります。

このコミュニティの方々の中に、どうやらかなり強いアンナ使いがいるようなのです。
彼らはネット上にある情報は知りつつも、それでもアンナが最もずるくて、強くて、非常に嫌なのでバランスを直すべき、と主張してきます。
当然、彼らの環境においてはそれが答えなのですから、その意見が間違っているとは言えません。
仮説話や、別の理論をそのコミュニティで展開しても、それは彼らとはまた別の世界の話でしかありませんから。

私の知り合いはロジャーがうざくて仕方ないらしく、「カンガルーなんか出すな!」と言いつづけています。彼にとってはもう、それ以上でもそれ以下でもない、ただロジャーが嫌いらしいです。
でも「ロジャーにも隙があるよ」「統計上だとそこまで強くないんだけど」「ゲーセンで強いプレイヤーはそんな事言ってない」等々の話をいくら説明しても、絶対に納得しません。
彼にとってはそんな事は関係ないからです。どうしても、ロジャーに負ける率が高くて(実際にデータとったらきっとそうでもないんでしょうけどね)、どうしても納得ができないと。
そんな彼に、「仮に最強のプレイヤーが○○を使ったとしたら○○が最強である」等々の「仮説」など、彼自身の実体験の前には無意味なんですね。

例えば大会で優勝するキャラクターが最強であるかどうかも大会のレベルや環境でかわると想います。
そのような大会も統計上ではレアケースになってしまいます。
大会レベルに常に触れているような環境でプレイされている方々の環境においてはそれが最終的な回答になるのかもしれませんが、それ以外の環境の世界では別の回答がそれぞれにあります。

ある意味で「バランスの良い格闘ゲーム」を作るのは簡単です。
極端な話、例えば「クマ」しか選択できない鉄拳なら、全員使うキャラは「クマ」ですから、性能は完全に同じですからゲームバランスもキャラの格付けも必要ありませんね。
問題は、それじゃ面白くない事です。
格闘ゲームは「対戦ツール」の部分がフォーカスされがちですが、それ以前にゲームですので、やはりキャラクターの個性も面白さのひとつです。
キャラクターに個性がつくと、遊び方も違ってきます。
遊び方が違うという事は、プレイヤー個々にとって合う合わない。向き不向きなども出てきます。個性をつけてしまうと、必然的にこうなってしまいます。
そのキャラの中には、上達までの道が早いキャラも居れば、時間がかかるキャラもいます。
それはいろんな客層に合わせたキャラクターをできるだけ用意したいという開発側の意図ももちろん含まれますし、プレイヤーからの要望でもあったりします。
ono3104さんの嫌いなカポエラキャラも、逆に「苦にもならない、むしろ攻略する相手として得意なキャラ」という客層が居ますし(統計データ上では平八使いに多い)、先に挙げたようにアンナを絶対的な存在として、修正要望を送ってくるコミュニティもあります。

基本的に我々は「理論で積み上げて、最終的な判断は感情でしてしまう」ところが多々あると思いますので、その人それぞれが、その時々で体験・体感したものが全てだと思います。
そういう意味でono3104さんの主張は至極理解できるのですが、これもまた、一歩引いて考えると、ono3104さんの主張もまた別の見え方と答えになると思うんですよね。


RT @ono3104 あと原田さんカポエラマジなんなんすか?努力しなくても勝たせてあげるよ、ってキャラですか?

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