matsuikoji

松井孝治 · @matsuikoji

18th Jul 2012 from Twitlonger

少々長いですが、私の支援者の方々への手紙です。できるだけ率直に自分の思いを記したつもりです。

謹啓 祇園祭の山鉾巡行も終わり、京都は夏本番を迎えました。
皆様におかれましては益々御清祥のことと、心からお慶び申し上げます。

早いもので、皆様のご支援のもと初当選させて頂いてから間もなく十一年、皆様にお預かりした二期目の任期も残すところ一年となりました。
通産省を辞し、「京都からこの国のかたちを変える」という想いを胸に、従来は中央の「官」が一手に取り仕切ってきた「公共」を、地域の人々や企業、そして学校や福祉法人など各種の団体と、地方・中央の政府が連携し、各々が当事者意識をもって分担する「新しい公共」を実現すべく、広い意味での行政改革、あるいは統治機構の改革に取組んで参りました。
念願であった政権交代から三年が経ちました。私自身が鳩山政権で内閣官房副長官として首相官邸に再び入り、「新しい公共」に取組み、寄附税制の導入を決定するとともに、国民と政治の距離を近付けるためにも総理の演説を抜本的に見直すなど精一杯努力はしたつもりでしたが、内閣人事局・国家戦略局は実現に至らず、わずか八ヶ月余りで鳩山内閣が退陣を余儀なくされたことは、まさに慙愧の念に堪えないものでありました。
現在は民主党筆頭副幹事長を拝命し、裏方に徹しながら党運営に当たっております。様々な成果もありますが、三年前に国民の皆様から賜った大きなご期待に必ずしも応えられていない現状を率直にお詫び申し上げるとともに、政府与党の一員として、歯を食いしばって、当面の政権運営を支えていきたいと考えております。

残す任期も一年となった今、私は来年の参議院選挙には出馬せず、この任期を以ってけじめをつけることと致しました。
もとより、私の場合、当初より多選を望んでおりませんでした。
「霞が関での約十八年の勤務で感じた矛盾や課題の解決に自らの四十代を賭けたい、そして次の世代へとバトンを渡すのが自分の役割である」という、最初の選挙での私の演説を覚えておられる方もおいででしょう。
公共の担い手と受け手の関係を、固定的・一方的な依存的な関係にせず、支える側と支えられる側が交換可能な社会をつくりたいという考え方こそ、私が提起した「新しい公共」の背景にある思いです。その意味で、「公共」の中核である政治は本質的に「輪番」であるべきとの私の価値観は強まりこそすれ弱まることはありません。
霞が関と永田町で過ごした年月が三十年に達する来夏は、私の公共とのかかわりに、ひとつのけじめをつけるべき時期であることをご理解いただきたいと思います。

先週、私が所属する民主党幹事長部局は、全国都道府県連・幹事長・選挙対策責任者会議を開催し、各都道府県連に対し、来年夏の参議院選挙対策を要請したところであります。民主党筆頭副幹事長としても、民主党京都府連選挙対策委員長としても、もはや猶予はありません。政府与党を取り巻く政治環境が極めて厳しい中で、私の思いを正しく伝えるためにも、私は、今夜にも、以上の考え方を、自ら、対外的に説明するつもりです。近日中に報道でお目に触れる機会があるかもしれませんので、皆様にはその前に私の活動方針と御礼をお伝え申し上げたく、このようなかたちで失礼とは存じますが、取り急ぎご報告させて頂く次第です。

残る任期は一年ですが、日本が抱える課題に対して全力で取組んで参る所存です。また、その後についても、「新しい公共」の担い手の一人として、私は、「公(おおやけ)」 にかかわり続ける所存です。
あらためて皆様のこの十一年のご支援に感謝・御礼を申し上げますとともに、今後ともご指導ご鞭撻賜りますよう心からお願い申し上げます。

これからが暑さの本番です。末筆ながら、皆様方のなお一層のご清栄、ご健勝の程、ご祈念申し上げます。
敬具

 平成二十四年七月十八日

                  参議院議員 松井孝治

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