大阪都構想推進大綱(案)(VER1.02)
大阪維新の会
平成23年9月10日

はじめに

 大阪の危機は深刻である。
 大阪府民の所得が低下し、大阪の街全体が冷え込む一方で、大阪市役所を始めとする役所は旧態依然とした公務員天国である。現在及び将来の課題を解決するために大方針を打ち出すべき政治が機能せず、現状では、公務員の公務員による公務員のための政治が行われている。
 府民のための政治、すなわち府民が安心して生活できる大阪、経済成長による恩恵を享受できる新しい大阪の建設を目標とし、その目標に向けた諸改革を直ちに実行するため、大阪府域の新たな都市経営ビジョン、それを実現するための統治機構、移行過程等、大阪都実現に向けた大阪維新の会の基本的な構想である大阪都構想推進大綱をここに策定する。

1.自治体改革の必要性
 府内総生産が平成11年度の39兆6294億円から平成20年度の35兆6869億円へとこの10年で3.94兆円減少し、一人当たり府民所得も平成11年の322.2万円から平成21年の283.2万円へと約40万円減少している(大阪府民経済計算平成21年度早期推計より)。大阪の中心部である大阪市はさらに落ち込み幅が大きく、東京と比較すると両者の違いは鮮明である。平成8年の大阪市の一人当たり所得は416万円であり(平成20年度大阪市民経済計算)、東京都の439.8万円(平成20年度都民経済計算報告書)と同水準であった。ところが、平成20年には東京413万円(平成20年度都民経済計算報告書)に対し大阪市322.9万円(平成20年度大阪市民経済計算)と約90万円もの差がついてしまった。
 大阪の経済状況の悪化は原因を多方面に求めることができるが、根本的な原因は、重化学工業から付加価値の高い知識集約型産業への転換を図ることができなかった点にある。新産業の育成、大企業や外国企業の誘致を実現するどころか、在阪企業が東京や他都市へ流出するのを止められず、大阪経済全体の活力が低下してしまった。全国最高の生活保護率、低い消費支出、高い完全失業率等々、現在の大阪には、目を覆いたくなる現実がある。大阪は、まさに貧困都市へと転がり落ちている。
 中央の政府や既存政党は危機の深刻さを理解しようとせず、どのように窮状から抜け出すのか短期的なビジョンすら示せていない。政府による大阪救済がもたらされる可能性は低く、現状を打破する方策は大阪の内部に求めなくてはならない。しかし、その大阪の自治体は旧態依然とした公務員天国が維持され、公債償還や過大な人件費等の義務的経費の支払いに追われている。大阪の自治体が貧困という大課題に正面から立ち向かうためには、大阪の自治体の根本的改革が欠かせない。徹底した公務員改革、そして公務組織の経営形態の変換が必須である。

2.二元行政の根絶
 大阪の景気は、この20年低迷している。我が国全体が大きく成長している時代であれば、大阪もこの流れに乗ってある程度の成長をすることができた。しかしバブル崩壊以降の低成長時代、そして世界の大都市が民間投資獲得を目指して競う都市間競争の時代にあっては、統一された経済成長戦略の下で、経済の仕組みを変えていく規制緩和などの構造改革、経済成長が見込まれる新たな分野への投資誘導といった戦略的な経済対策が絶対に必要である。
 大阪は中心部に位置する大阪市域に人口や産業が高度に集中しているが、周辺市も含めて都市としての一体性を保ったまま全国第2位の狭い面積である大阪府の全域が市街化し大阪都市圏を構成するに至っている。本来、都市として一体的な経営が求められるにも関わらず、特別市運動や市域拡張運動をめぐる大阪市役所と大阪府庁の対立という歴史的経緯等から、「市は市域、府は市域外」という「二つの大阪」「二元行政」の状態に陥った。その結果、都市経営主体の分立が定着し、大阪都市圏の都市経営の責任の所在が不明確な無責任体制に陥っている。さらに、大阪市は市域で府県並みの施策や施設整備を行う一方、大阪府は市町村の補完行政や施設整備を府民の利便性を考慮して、府域中心部に位置する大阪市域で行う結果、二重行政の問題も生じている。
 大阪の新たな成長のためには1つの経済成長戦略を実施可能とすべく、二元行政の根本からの打破が必要不可欠である。すなわち、大阪府庁と大阪市役所を再編し、1人のリーダーが成長戦略を実施できる体制を整備しなくてはならない。

3.住民生活をきめ細やかに守る組織体制の整備
 260万人の人口を擁する大阪市の組織では住民生活をきめ細やかに守るには組織が大き過ぎる。さりとて、各行政区の区役所組織は住民票や戸籍交付などの窓口業務が中心で住民生活を守る組織としては全く不十分である。
 地方分権の原理に基づく住民自治、「ニアーイズベター(近接性)の原則」の下、現在の大阪市が提供している住民サービスを、より住民に近い特別自治区によって提供する。児童虐待対応、災害時の危機管理、生活道路・施設の整備、福祉施設の整備、福祉サービスの提供、小中学校教育などのあらゆる行政サービスは、現在、全て住民から遠い大阪市役所が仕切っており、各行政区役所では全く対応できない。これら住民サービスを、住民により近い特別自治区が全て担えるような組織体制と仕組みを整備する。
 なお、大阪市を特別自治区に再編することに対し、「大阪市をバラバラにする」という極めて感情的・非論理的な反論が存在する。特別自治区への再編は、行政組織の再編であり地域コミュニティーに変更を求めるものではないし、ましてや地域コミュニティーを壊すものでも全くない。住民サービスのレベルでは260万人の大阪市域を一体・一律にまとめる必要性も理由も全くないし、むしろ一体・一律に扱うことの方が地域の実情に応じた住民サービスが展開されないという強い弊害がある。住民サービス・基礎自治体のレベルでは大阪府内に大阪市・堺市の政令指定都市を除いても41市町村が存在し、それぞれの地域の実情に応じた住民サービスを展開しながら地域コミュニティーを形成している。その意味では42市町村は基礎自治体としてバラバラである。それでも大阪がバラバラになっているわけではない。かつての東京市が東京23区に再編されても、東京がパラパラになったわけではない。
 大阪都構想によって大阪市域内に特別自治区を設置すれば、最終的に大阪市役所という役所はなくなるが、大阪市域内に存する地域コミュニティーは特別自治区役所を核としてより強固で緊密なコミュニティーとして再生する。現在の大阪市域内の地域コミュニティーは高齢化が進み、その活動や次世代への継承に大きな問題を抱えているが、これは地域コミュニティーに近い行政組織が存在しないことが大きな原因だからである。特別自治区が設置されれば、特別自治区役所を核として、特別自治区ごとに地域性を発揮したコミュニティーとなり、これまでの大阪市役所体制下のコミュニティーよりも地域色が強まる。このことをもって「大阪市がバラバラになる」というのであれば、むしろ好ましいことである。基礎自治体はむしろバラバラになるべきであり、これが地方分権、住民自治である。それによって大阪市域内の地域コミュニティーが崩壊するわけではない。

4.大阪の新たな都市経営モデル
 少子化社会を迎え、大阪の人口、特に生産年齢人口が中長期にわたり激減するため、何も手を打たない無策のままでは税収減となる。一方、高齢化に伴い医療福祉などの社会保障関連費は増大する。このような時代を乗り切るには、都市間競争に打ち勝ち、税収増を目指さなければならない。また、これまでの公務員改革・行政改革の概念を打ち破る徹底した驚天動地の行政改革によって財源を確保する必要がある。
 都市間競争に打ち勝ち、税収を増やすことのできる新たな強い広域行政体を一から作り、大阪府、大阪市、堺市という既存の役所を丸ごと再編することによって個別制度、個別政策、個別施設の個別改革・改善を超えた、二重行政の解消を含む組織丸ごとの抜本的改革・改善を実施し財源を確保する。そしてその財源を医療・福祉・教育という住民サービスに回す。つまり大阪都で稼ぎ、驚天動地の公務員改革・行政改革によって多額の財源を確保し、住民サービスの財源に充てるというのが大阪都構想の都市経営モデルである。これからの時代を乗り切るには、国からのお金を頼る現在の大阪府、大阪市、堺市という既存の制度・システムを捨て去り、新たな大阪の統治機構・システムを構築しなければならない。

5.大阪都構想推進大綱の策定
 本大綱は、地方分権の大きな流れの中で、大阪を再生させるため、大阪府域の新たな都市経営ビジョンと、それを実現するための統治機構である「大阪都」及び「特別自治区」の組織、役割分担等を示し、大阪の未来を切り開く大阪維新の会の決意を表明するとともに、その実現に向けた府民の理解と参画を求めるものである。今後、大阪維新の会はこの大綱に基づき、平成27年4月までを目処に、大阪府庁、大阪市役所及び堺市役所の再編、公務員組織の徹底的な改革を集中的かつ計画的に実施する。
 現在大阪府識会において新たな大都市制度検討協議会が開かれているが、本大綱をさらに具体化するものとして同検討協議会での協議結果のとりまとめを行い、平成23年9月○○日までに公表する。

第1章 都市経営ビジョン

1.強い広域自治体
 広域自治体は大阪全体の安全を保障し、経済成長を実現しなければならない。そのためには、広域自治体である大阪府庁と政令指定都市である大阪市及び堺市の分立が障害となり、大阪都市圏全体で一体性及び統一性ある行政を展開できなかった点を抜本的に改め、大阪都市圏全域に対して権限を及ぼすことのできる、十分な財源で裏打ちされた強い広域自治体が必要である。強い広域自治体とは、大阪の安全を保障し、経済成長に必要な限りの強さであって、不効率な巨大広域自治体ではない。
 広域自治体は、大阪都市圏全域において戦略性が必要な事業及び統一性が必要な事業に重点を置く。
 戦略性が必要な事業としては、大阪の成長戦略に係わる事業の他、広域防災機能、広域に影響がある都市計画や拠点開発、鉄道及びニュートラム、パス及びモノレール等交通インフラの整備、戦略的な街づくり等である。また首都機能分散を進め、我が国の政治経済を補強、各国総領事館の集積を通じて大阪の国際化推進事業を実施するなど、大阪の都市格の向上を実現する。
 統一性が必要な事業としては、府民生活の安心・安全を保障する国民健康保険、介護保険及び生活保護の運営、消防や警察、道路や河川の管理などがある。
これらの事業を実施する主体は広域自治体に限るものではなく、民間で可能なものは可能な限り民間で行うべきである。競争原理がはたらく民間で運営すれば、合理的な運営、投資を期待することが可能であり、民業を活性化するとともに、税金支出を大幅に削減することが可能である。経営形態を変更すべき事業として、地下鉄及びニュートラム、モノレール、パス、水道等があげられる。とりわけ、大阪市営地下鉄は経営形態変更による改善の象徴的存在として、直ちに民営化へ向けた経営形態の変更を行う。
 世界における都市間競争は激しい。現代における経済競争は、国家間競争ではなく都市間競争の時代である。世界各国は都市間競争に打ち勝つための大都市制度の構築に血眼になっている。大阪も大阪都構想を実現し、ニューヨーク、ロンドン、パリ、ソウル・上海などの大都市のカウンターパートにならなければならない。

2.成長戦略
 大阪府、大阪市、堺市、東大阪市等で実施される経済対策の予算総額は、普通建設事業で5000億円を超える(大阪府及び府内市町村の平成21年度普通建設事業決算額より算出)。しかし、各自治体がバラバラにこれらの経済対策を細切れで実施する為、府内総生産約35.6兆円(平成21年度名目 大阪府民経済計算平成21年度早期推計)を超える大阪経済に対して十分な効果を与えることができなかった。広域自治体に一元化された権限と財源を活用し、大阪を再び経済成長路線へと回帰させる。

3.もう一つの首都機能
 東京には、我が国の行政、立法、司法、外交などの首都機能に加え経済的中心としての機能も集中している。今般の東日本大震災による東京の機能低下が我が国の政治経済の停滞に直結したことは、我が国の脆弱性を顕にするものであった。近未来に南関東直下地震の発生が予想される現在、東京のもつ諸機能を分散させることが必要である。
 徳川幕藩体制にあって天下の台所として機能したように、現代においても大阪が果たすべき役割は主に経済分野に求められる。証券取引や商品取引の市場機能、24時間空港である関西空港とスーパー中枢港湾である阪神港を核とした物流および人の移動の中心としての機能、民間企業の本社機能などが考えられる。
 また首都をバックアップできる危機管理機能を有する拠点、外交の拠点を我が国に整備することも喫緊の課題である。西日本第一位の大都市であり、主要インフラの整備が完了し、各国領事館が集積する大阪はその筆頭に位置づけられる。
 大阪が首都機能の一部を担うことで、我が国全体としての災害への危機管理機能が大幅に高まり、府民の安全・安心な暮らしをより確実に守ることが可能となる。

4.やさしい基礎自治体
 基礎自治体は住民に最も身近な行政課題を扱うことから、地域住民自らが積極的に参画、決定に関与することが重要である.また組織として住民ニーズに機動的に対応できる機動性が必要である。しかしながら、政令指定都市である大阪市及び堺市は基礎自治体としては巨大過ぎ、その行政区にも民意を反映させる仕組みが乏しく、事実上住民による地域自治を実現できていない。そして巨大組織の弊害である現場とトップの大きな距離や縦割り行政に陥り、機動性を発揮できていない。
 しかし、基礎自治体は小さければ小さいほどよいというものではない。十分な住民サービスの提供、基礎自治体での意思決定及び権限行使には安定した行財政基盤や人的体制を基礎とする組織体制が必要である。現在の政令指定都市の行政区役所では住民票や戸籍交付の窓口業務が中心であり、児童虐待対応、災害時の危機管理、生活道路・施設の整備、福祉施設の整備・福祉サービスの提供、小中学校教育などの行政サービスは一切提供できない。現在の行政区役所は、どれだけの区役所改革をやろうとも住民サービスの提供機関にはなり得ない。
 あるべき基礎自治体の規模として、一定の水準となるのが中核市の指定要件である人口30万人である。中核市が担う事務は住民に密接なものばかりであり、政令指定都市とは異なり広域で判断すべき事務が存在しないことから、基礎自治体の理想的なモデルである。大阪における基礎自治体は規模及び権限の両面において中核市であるべきである。
 ところで、大阪市内をはじめ府内の各地域には地域コミュニティーが存在している。そこには、古くからの歴史と伝統があり、街づくりをし、大阪を支えてきた背景がある。このような地域コミュニティーの分断はあってはならず、今後も維持し、ますます発展していかなければならない。この地域コミュニティーが住民にもっとも近い共同体であることに鑑みると、住民に身近な政治を実現するためには、地域コミュニティーが主体的に政治に参加できる仕組みを構築することも重要である。
 すなわち、住民にとっての優しい政治という観点のもと、基礎自治体を適切な規模に再編しつつ、行政区単位や市町村単位といったお仕着せではなく、古くから脈々と続く地域コミュニティーという単位で地域政治に参画できる制度設計が、地域自治の確立に必要不可欠である。

5.財源・人員体制問題
 政令指定都市を廃し、その内に特別自治区を設置することで懸念される財源・人員体制問題は、全て制度の構築で解決される。
 特別自治区には中核市並みの財源を保障する。現在大阪市が提供している住民サービス分の財源は特別自治区に保証する。
 特別自治区間の税収格差問題は、基礎自治体間の財政調整制度として現在唯一存在する東京都区財政調整制度を参考に新たな大阪都区財政調整制度を創設すれば解決できる。大阪市に交付される交付税、固定資産税、法人市民税、特別土地保有税を財源とし、その61%を特別自治区に配分すれば、各特別自治区は中核市並みの財源を有することになる。現在の大阪市役所体制が各区の財政調整を担っているが、より透明性の高いルールの下、各区民の意思がしっかりと反映する新たな大阪都区財政調整制度を創設する。
 各特別自治区の職員数は中核市の職員数を基本とするが、現在の大阪市の職員数で十分賄える。

第2章 大阪の新たな統治機構

1.広域行政を担う大阪都
(1)知事
 都の執行機関として知事を置く。知事は都の住民が直接選挙する。
(2)都議会
 都に議事機関として議会を置く。議会の議員は住民が直接選挙する。

2.中核市並みの権限を有する基礎自治体としての特別自治区
(1)区長
特別自治区の長である区長を置く。区長は特別自治区の住民が直接選挙る。(編集注:原文まま)
特別自治区制への単純な住民参画・住民決定という理由だけではない。特別自治区の権限と財源は中核市並みとなる。現在の行政区と異なり、特別自治区は規制行政の許認可権の行使、報告徴収、立ち入り検査、また行政代執行や被虐待児の一時保護等の強い強制力の行使を権限として持ち、財源も1000億円規模を扱う。そして何より特別自治区は課税自主権を有する。これほどの権限と財源を有する組織の長は、選挙によって選ばれる職であることは当然である。
また、現在のように市長の部下として市役所の言いなりになっている区長ではなく、新たに創設する大阪都区財政調整制度や都区協議において、真の区民代表として都知事や都に対し堂々とモノを申し、自らの区の財源や権限確保に努める区長でなくてはならない。区長公選制は、特別自治区がきめ細やかな住民サービスを提供する機関になるための必須条件である。

(2)区議会
特別自治区に議事機関として議会を置く。議会の議員は特別自治区の住民が直接選挙する。

3.その他の機構等
 大阪都庁の外部に以下の機構等を置く。

(1)地方独立行政法人大阪病院機構
 大阪全域の医療需要への適切な対応や医師確保のため、公的病院を一体的に経営する。

(2)大阪都公立大学法人
 公立大学法人大阪府立大学、公立大学法人大阪市立大学を一体的に経営する。

(3)大阪広域水道企業団
 大阪広域水道企業団に大阪市水道局を統合し、大阪全域で上水に関する事業を行う。

(4)国民健康保険組合、介護保険組合
 府民生活の安全保障のため、市町村単位ではなく大阪全域で一体として健康保険組合、介護保険組合を運営する。

(5)大阪港務局
 大阪府港湾局及び大阪市港湾局が運営している港湾を一体的に運営する。

(6)地方独立行政法人大阪学術振興機構
 大阪府、大阪市、堺市が運営している美術館、動物園を含む博物館、図書館、体育館を一体的に運営する。

4.政令指定都市以外の市町村
 原則として全ての基礎自治体を中核市とする。人口30万人の水準を満たさない市町村については、近隣の市町村との広域連携を推進することで中核市並みの権限と財源の移誠を目標とする。

第3章 大阪都実現のための推進体制

1.大阪都構想推進協議会(以下協議会という。)を設置する。
 大阪府、大阪市、堺市は協議会に参加しなければならない。

2.協議会における協議事項
①大阪都の所掌事務
②大阪都の組織と事務分掌
③特別自治区の所管事務
④特別自治区の組織と事務分掌
⑤都と特別自治区の税財源配分
⑥特別自治区の財政調整
⑦資産と府債の承継
⑧職員体制と人事制度
⑨特別自治区の区域
⑩特別自治区の議員定数
⑪大阪都への移行に関する法律についての国への提言
⑫協議終了後の住民投票

3.協議会の協議は以下の基本原則に従わなければならない

4.基本原則
(1).大阪都の所掌事務
①大阪都市圏広域にわたる事務(一定規模の大規模開発、高速道路、都市鉄道に関する都市計画など)
②成長戦略・産業経済政策
③警察
④消防=大阪消防庁(府内市町村の消防本部を存置させ大阪市消防局を昇華させる方法、府内市町村の消防本部を一つの組織にする方法等を研究)
⑤環境・エネルギー政策
⑥災害復旧、広域の危機管理
⑦雇用対策
⑧その他

(2).特別自治区の所掌事務
①住民生活に密着した事務
②初等、中等教育
③保健衛生
④福祉関述
⑤住民安全の危機管理
⑥その他

(3).その他の機構
①病院
②大学
③港湾
④文化、図書館、学術振興

(4).経営形態を変更して行う事務、事業
①地下鉄
②水道
③国民健康保険
④介護保険
⑤生活保護

(5).特別自治区
①規模は概ね人口30万人から50万人であること。
②区割りは、これまでの行政区再編についての議論をふまえて行うこと。
③現在の行政区内に地域自治区を設置すること。
④地域自治区に地域協議会委員からなる地域協議会を設置すること。
⑤地域協議会の権能。
⑥地域協議会委員の定数、職務、職資。
⑦特別自治区議会と地域協議会の関係。
⑧特別自治区議会の定数及び議員の報酬は、現在の市議会の定数、議会コストを下回ること。

(6).職員
①職員体制は事務分掌と人口規模に見合っていること。特に特別自治区の職員数は中核市の職員数を基本とすること。
②総職員数は現員数の7割以下とすること。
③人事制度は別に定める条例に従うこと。

(7).税財源
①都と特別自治区の税財源は所掌事務と職員数に応じた配分であること。
②各特別自治区の財源として、旧大阪市が各行政区に投じている金額分(各区平均650億円)は最低保障し、さらに中核市並みの財源を保障すること。
③都と特別自治区間で都区財政調整制度を構築すること。

第5章 大阪都実現への工程
大阪の自治体再編は平成27年4月までにその第一段階を完成させ、大阪都へと移行する。その後、第二段階である周辺市の再編を実施する。
(1)平成23年度
・大阪府、大阪市、堺市に大阪都移行本部を設置する。
・大阪都構想推進協議会の設置及び協議を開始する。
・大阪都構想実現のための法改正を国に求め、協議することを開始。
(2)平成25年度
・大阪都構想推進協議会において、新たな自治体である大阪都、特別自治区の詳細設計となる大阪都移行計画を完成させ、大阪府知事及び大阪府議会、大阪市長及び大阪市会、堺市長及び堺市議会へ報告する。
(3)平成26年度
・大阪都移行計画の完成から3か月以内に住民投票を実施する。住民投票で過半数の賛成を得た後、直ちに大阪都移行へ向けた作業を開始する。
(4)平成27年度
・4月1日に大阪府を大阪都へ移行し旧大阪市及び旧堺市域に特別自治区を設置する。
・大阪都知事選挙、大阪都議会選挙、特別自治区長選挙、特別自治区議選挙を実施する。
(5)平成28年度以降の第二段階
・都域の市町村の合併や広域連携を促し、全ての基礎自治体が中核市並の事務を担う体制を整備し、関西州に備える。

(付則)
大阪都推進協議会設置後、直ちに大阪市、堺市は関西広域連合に参加する。

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