世界株安 今世界で何が起きているのか 構造の説明を致します。

世界の金融市場は実体資金の50倍という巨大な架空資金で出来上がっています。例えば証拠金を使った信用取引やデリバティブなど実体のない資金も資金にカウントされているのですね。

金融不安が高まると、信用取引の規模を縮小し(デレバレッジ)、ハイリスク先からの資金の引き上げ(リワインド)、いざというときに備えて手許現金を厚くする動きが生まれます。そうなると、もともと存在しない信用部分のお金は消えるのです。

リーマン・ショックの際には50倍あった架空のお金が30倍程度まで小さくなったと言われています。そうなると、世界の資金量が不足して、株価や債権の下落が発生し、リスクの高い投資先からの資金の引き上げが強まるのですね。

一言で言えば 高金利=ハイリスク ですので、新興国など高金利の商品が暴落するわけです。先進国と新興国の関係においては、先進国資金が新興国バブルを生み出し、成立させている。この基本構造が崩壊する可能性が高いわけです。

今回の株安では、最後のバブルと言われる南米も大きなダメージを受けています。 ■世界一の富豪スリム氏、4日間で80億ドル失う-メキシコ株の下落で http://is.gd/m2UviQ

また、アジアでも同様の動きが拡がっています。■香港HSIボラティリティ指数が大幅上昇-韓国とインドも
http://is.gd/jr1mPT

逆に日本やスイスといった債権国では、通貨高に悩まされる結果に これはリスクを逃避した実体資金が流入と還流をしていることを意味するのですね。何らかの国際的な合意なりメッセージが必要な局面ですが、まとめ役であった日本がこの状況ですから、進まないのですね。

今回の株安の構造理解をするために
10分間でわかる世界経済 http://is.gd/zXGfHh http://is.gd/hMPtjP
25分でわかる欧州金融危機解説 http://is.gd/V5yYoV
を御覧ください。

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