.@amneris84 江川紹子氏 陸山会&西松事件での検察側の論告のまとめ

あんまりパッとしないんじゃないかな、検察の論告

1)陸山会&西松事件での検察側の論告は、やはりパッとしなかった。特に陸山会事件での大久保元秘書の関与については、「…と考えられる」「…とは到底考えられない」「…はずがない」「…としか考えられない」「…と推認される」と推測に次ぐ推測。石川議員との「共謀」すらそうなのに、

2)池田元秘書とは石川議員を介した「共謀」で、説得力はますます希薄。違法な献金を隠すために嘘の記載をしたとの「動機」についても、a)石川氏に5000万円を渡したとする水谷前社長の証言の裏付けがない、 b)小沢氏が土地購入代金として提供した4億円が不正な金であるという証明がない、

3)c)それどころか、石川氏が水谷建設から金を受け取ったとされているのは平成16年10月15日で、小沢氏からの4億円を複数の銀行口座に分散して入金を始めたのは10月13日。小沢4億円の中に水谷からの5000万円が入りようがなく、まして大久保氏が水谷から金を受けとったとされるのは

4)翌年の平成17年4月。土地購入の原資になりようがない。検察の主張は自家撞着に陥ったままだ。これで「小沢氏から借りた4億円は、その由来を公にできないものであった」と言われても、裁判所も困るだろう。いったい何のために、何期日も使って水谷関係の証人を調べたのだろうか…

5)また、4億円の分散入金は小沢氏からの借り入れを隠蔽するためというが、銀行に預金すれば記録が残り、「隠蔽」にならない。「隠蔽」したければ事務所の金庫に隠しておくだろう。このように、検察のストーリーは無理や矛盾を重ねていて、取り繕いようがなくなっている、と言わざるをえない。

6)ただ、これで3人とも無罪かというと、そう単純ではない。党代表選への影響を考慮して、土地購入の公表を遅らせようと本登記を意図的に翌年にずらしたことや、きちんと記録しないまま他の政治団体との間で資金の融通をしたことを、裁判所がどう判断するかは、判決を聞いてみないと分からない。

7)その程度は他の政治家もやってるじゃないか、と言う向きもあるだろうが、交通違反で「なんで俺だけ。他の人もやってる」と主張しても通らないのと一緒で、代金支払いの年に報告すべしと裁判所が判断すれば、有罪になる可能性もある。
 一方、西松事件についての論告は、陸山会事件に比べれば、

8)それなりの説得力はあった。ただ、献金していた政治団体は西松建設のダミーとする検察側主張と矛盾する同社元総務部長の法廷証言(「政治団体がダミーとは全く思っていなかった」「事務所も会社とは別に借りて資金も別だった」)に対し、きちんと反論せずにスルーしたのは、かなり拍子抜けした。

9)この元部長は検察側証人なんだし、有罪か無罪かを占ううえで、カギとなる重要証言と思うのだが…。で、求刑は大久保氏禁固3年6月、石川氏同2年、池田氏同1年。最終弁論は8月22日、判決は9月26日。そして10月には、小沢氏の公判が始まる。(了)



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