kaz_t82

kazuto · @kaz_t82

10th Apr 2011 from Twitlonger

小出助教インタビュー:
(フォローできたのは小出助教の返答からでした、申し訳ない。また取り急ぎまとめたので乱文乱筆、誤植等多々あります。ご容赦下さい:筆者)
再臨界を疑わざるを得ないデータが東電から出てました。クロム38は半減期も短く今になって検出されるという事は継続的に放出されているということです。再臨界しているとしても、ホウ素が中性子を吸収するためにウランの連鎖的な核分裂を止めることはできますが、どうも途中から(東電は)やらなくなったと疑っています。海水には塩があり析出してくる。それが流路を妨げます。同じくホウ素も析出を起こすためあまり入れたくなかったのではないでしょうか。何をおいても入れるべきだと思います。今再臨界を起こしている(と仮定して)どうやってホウ素をうまく入れることができるかはわからない、そこは福島の方に対処してもらうしかないでしょう。


(岩上さん:水蒸気爆発が最悪の状態ということだが具体的にどうなりますか?)
福島はチェルノブイリの3倍出力なので関係する放射能も3倍規模です。また使用済み燃料プールに炉心内の燃料と同等以上の燃料があるわけですから実際には3倍どころではないでしょう。6、7、10倍といった燃料が危機に陥る可能性があります。チェルノブイリでは周辺30km強制避難、150kmが汚染状態でした。最終的には700km圏内が日本の法律でいう汚染管理区域に入りました。

(岩上さん:各所原子力施設の危険性についてコメントを頂きたいのですが)
原子力発電所は機械、機械は壊れるし人間は間違えます。必ず事故が起きるわけです。今回全電源が失われた(ブラックアウト)わけですが、想定できていました。ブラックアウトが一番危険だとわかっていたはずなんです。しかしブラックアウトは起きないという事で想定不適当事故として無視してきたのです。しかし、起きました。絶対に起きないなんて思ってはいけません。そしてこれはあらゆる原発で言える事です。
特に高速増殖炉もんじゅはプルトニウムを作る特殊な原子炉です。もんじゅでは、冷却材として水でなくナトリウムを使ういますが、ナトリウムは活性の強い物質で水に触れても空気に触れても爆発か発火する。このもんじゅが今回のように冷却すべき事態に陥ったとすると、爆発するため水は使えません。水というのは冷却材として非常に優秀です、比熱1であり大量に入手可能です(冷却に水が使えないなら、今回のような対処はできません。事態がこの程度ですんでいない可能性もあるでしょう。)
六ヶ所村再処理場では通常原子炉の100年分の燃料があって、水を回して冷やしていますがここも当然ブラックアウト時は危険です。


(岩上さん:原発は実はコストが高いと言いますが?)まず3割が原子力と言うが、これは嘘です。全発電所発電可能量で言うと約2割です。そして、実際発電量でいうと3割を占めるが、その発電量は火力、水力の未発電分でほぼ完全にまかなえるものです。ピーク時に超える可能性があるのは真夏の3日程度でして、節電で対処可能です。
揚水発電所は3割ロスするものです。元々簡単に止められない原子力発電所のためにある発電所です。こういった付随するコストを考えれば非生産的で不経済になります

あらゆる意味で原発は最悪です。ここまでひどくても停電は嫌だ、だから原発は必要という人がいますが、悲しい事です。原発の必然性は無いと理解してほしいと思います。

フリー記者岩上氏による原子力研究所 小出助教へのインタビュー終了。貴重な話をありがとうございました

Reply · Report Post