まず「台湾」というものが米中双方に対してどんな思惑の元に存在するかと言うと、アメリカにしてみれば中国が民主化した場合、台湾を平和的に中国に統一してその民主化をスムーズに進める為に民主化の進んだ台湾の政治体制が欠かせないものであり、中国にしてみれば台湾の実情が中国国民に広く知られてしまえば、中国共産党の共産主義一党独裁体制を脅かす存在であると言う思惑が双方にあります。
そこで重要なのは「台湾有事」でどんなことが起こりえるかということです。
このことを台湾有事に関連した米側の「米台湾関係法」「OPLAN5077-04」及び中国側の軍事演習等から推察すると、核を含めたミサイル戦・航空戦・艦船による海上戦・ヘリによる急襲陸上戦・揚陸艦による水陸両用戦等が想定されます。
しかしながら、中国本土における地上戦ならまだしも、その他において圧倒的に戦力に劣る中国は、核を含めたミサイル戦・航空戦・艦船による海上戦についてはどうしても避けたいはずですし、米中双方とも経済的に繋がりが深くなってしまったいるので全面的な敵対及び戦争は望まないはずです。
そこで中国としては、世界的に台湾が中国の固有の領土であることを利用して、ヘリによる急襲陸上戦・揚陸艦による水陸両用戦により台湾の政府中枢を急襲・掌握して「臨時政府」を樹立して中国に強引に統一するという「斬首作戦」にでる可能性が高いはずです。
この方法なら中国側は国内問題として世界的批判をかわすことができるからです。
更に、中国が実行する可能性の高いこの「斬首作戦」は純粋な軍事作戦だけではなく、大規模地震災害などに乗じて実行される可能性もあります。
ですからアメリカとしてはこの「斬首作戦」を断固阻止して隊ウォンに現状維持を守り抜く必要があるわけですが、それにはとにかく中国側が「斬首作戦」を実行に移した場合、速やかに台湾政府要人を保護して中国側の台湾政府中枢の掌握及び臨時政府樹立を阻止する必要があるわけですが、これにはとにかく迅速な行動が必要不可欠であり、もし在沖縄の3MEFがグアムに全移転してしまった場合、「沖縄海兵隊のグアム移転の関する環境評価書」にもあるとおり、揚陸艦による水陸両用部隊の輸送に佐世保~グアム4日+グアム~台湾5日=計9日もかかってしまいますし、空港施設が使用できない有事の台湾に地上部隊を送り込むにも最新型のMV22を使用しても途中給油をしなくては到達できなくなってしまいますが、沖縄からなら現状のCH-53でも無給油で台湾まで兵員を輸送し下地島まで戻ってくることが可能ですし、MV22ならゆうに沖縄から台湾まで往復でき尚且つ2時間以内で即時兵力投入することができます。
また水陸両用部隊も佐世保の揚陸艦を沖縄経由で兵員を乗せて台湾まで1日半もあれば大体規模で3MEFの舞台が投入可能です。
そこで3MEFが台湾においてどうやって台湾政府要人を確保するかですが、アメリカ側としてはとにかく米兵が速やかに台湾に乗り込み台湾政府要人を保護して後続の揚陸艦が到着する1日半の間中国側から要人を守り抜けば、アメリカと全面戦争に突入したくない中国側は米兵には手を出せず(米兵に死傷者が出れば即時米側に全面攻撃の大義名分を与えてしまう為)揚陸艦が到着して#MEFの大部隊が到着した時点で中国側は撤退せざるをえなくなるはずです。
このようなことから、3MEF約8000名がグアムに移転した後に沖縄に残る推定4000名以上の3MEFの海兵隊員は必要不可欠であり、それを輸送するヘリ部隊が駐留する普天目基地の代替施設も必要であるし、佐世保の揚陸艦も必要になるのです。

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